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【詳細ガイド】モルタル壁の特性とメンテナンス方法まとめ

更新日2023年10月27日

モルタル壁、それは日本の住宅建築において長い歴史を刻んできた、美しさと機能性を兼ね備えた壁材です。

その一方で、モルタル壁は経年劣化によるトラブルも見逃せません。
特に、新築から30年を超えると、外壁の劣化が進み、雨漏りや耐震性能の低下を招く可能性があります。

この記事では、モルタル壁の特性から、劣化の兆候、メンテナンス方法、リフォームの必要性まで詳しく解説します。
これからモルタル壁の家を建てる予定のある方、すでにモルタル壁の家に住んでいる方、そしてこれからリフォームを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者
谷口 知史谷口 知史
創建ペイント
谷口 知史
・2級建築士
・一般建築物石綿含有建材調査者

現場管理として20年間、在来木造住宅と2×4住宅や住宅リフォームの現場管理を経て、建築業界の知識と経験を深めてきました。
株式会社創建に入社後、創建ペイントの外壁塗装の現場管理に従事し、戸建住宅を中心に商業施設や大型マンションなどの現場フォローも担当しています。

モルタル壁の特徴&概要まとめ

モルタル壁は20世紀の日本の建築文化のなかで大きな位置を占め続けてきました。
一見するとシンプルながらも、その中には多くの特性と機能が詰まっている。
それがモルタル壁です。

ここでは、モルタル壁の基本的な構造、意匠性、そして現在の採用状況について詳しく見ていきましょう。

モルタル壁の基本的な構造は?

モルタル壁は、水、セメント、砂を混ぜ合わせて形成されます。
その起源は古く、日本では1920年代、つまり大正時代から盛んに用いられるようになりました。
その契機となったのは、1923年の関東大震災とその復興です。

モルタル壁はその耐震性と耐火性から、関東大震災だけでなく戦後の復興期の建築にも多く採用されました。
特に、洋風な住宅が流行した1970年代後半から1980年代前半ころはモルタル壁の全盛期でした。

モルタル壁の意匠性は?

モルタル壁は意匠性に優れているのが大きな特徴です。
その質感と色彩は、深い味わいのある仕上がりを生み出します。

具体的な仕上げ方法としては、リシン仕上げ、スタッコ、吹付け、左官仕上げなどがあります。
これらの仕上げ方法により、さまざまな表情を持つ壁面を作り出すことが可能です。

例えば、リシン仕上げは、一見シンプルながらも深みのある表情を持ち、スタッコは独特の質感を持ちます。
モルタル壁には様々な表情を持たせることが可能なのです。

モルタル壁の採用状況は?

現在、新築の一戸建てでは窯業系サイディングが主流となっています。
そのような流れの中でモルタル壁の採用は少なくなっているもののまだまだ現役です。
その理由は、モルタル壁が持つ耐火性・耐久性、意匠性と高さにあります。

火災は住宅に甚大な被害を与えます。
地震大国の日本では耐震性もさることながら、地震後に発生する火災への対策も考えなければなりません。
その点、モルタル壁の耐火性は大きな利点です。

また、モルタル壁の意匠性の高さも大きな魅力です。
職人の手作業で仕上げられる場合などは特にデザイン性の高い壁にすることができるでしょう。

モルタル壁の劣化症状は?

モルタル壁は、その耐久性とデザイン性から多くの住宅や建築物に使用されてきましたが、それが長年の経過とともに劣化してくると、さまざまな症状が現れます。
それらの症状を見逃さずに、適切なメンテナンスを行うことが大切です。

では、具体的にはどのような症状が現れるのでしょうか。
以下の初期の劣化症状に特に注目して解説していきます。

症状名 症状の特色
変色 ・日光(紫外線)にさらされることで塗料の樹脂が破壊され褪色
・見た目が悪くなる
カビ ・湿度の高い日本の気候では発生しやすい
・日陰になる部分や雨が直接当たる部分は特に注意
チョーキング ・紫外線や雨風に晒されることによって発生
・手で触ると白い粉がつく
・防水機能の低下を招く
ヘアークラック ・幅0.3mm未満、深さ4mm未満の浅いひび
・雨水の侵入で内部劣化が進む
・これ以上の幅や深さのクラックは「構造クラック」と呼ばれる

【1】変色やカビの発生

まず最初に見られるのが、モルタル壁の「変色」や「カビ」の発生です。
モルタル壁は水分を吸収しやすい性質があり、その結果、湿度の高い日本の気候によってカビが発生しやすい傾向にあります。
特に、日陰になる部分や雨が直接当たる部分は要注意です。

変色は、壁の表面が日光(紫外線)にさらされることで塗料の樹脂が破壊され、その結果、元の色から褪色していく現象を指します。
これらは、時間の経過とともに避けられない現象ですが、洗浄や塗り替えなどで早期に対処することで、見た目の美しさを保つことが可能です。

【2】白い粉をふくチョーキング

次に、モルタル壁が劣化すると「チョーキング」と呼ばれる現象が起こります。
これは、壁の表面が紫外線や雨風によって劣化し、白い粉が吹き出る状態を指します。
この白い粉は、壁から手を滑らせると指に付着するため、手で触って確認することも可能です。

このチョーキングが進行すると、モルタル壁の防水性能が低下し、さらに深刻な劣化が進む可能性があります。早期の対処が求められる症状です。

【3】細いひび割れヘアークラック

また、モルタル壁の劣化により「ヘアークラック」と呼ばれる細いひび割れが生じることもあります。
幅0.3mm未満、深さ4mm未満の浅いひびのことです。
これは、モルタル壁の収縮や伸びによるもので、見た目にも影響を及ぼすだけでなく、ひび割れから雨水が侵入し、内部で劣化を進行させる原因ともなります。

なおひび割れが幅0.3mm以上、深さ4mm以上となると「構造クラック」と呼ばれます。
こちらは建物の基礎部分の腐食にもつながりうるので、さらに早急な補修が必要です。

モルタル壁の耐用年数は?

モルタル壁と聞くと、その強固さや美しい仕上がりが魅力とされていますが、その耐用年数についてはどの程度なのでしょうか。
ここでは、モルタル壁の耐用年数と、それを過ぎた場合の影響、さらにはその寿命を延ばす方法について詳しく見ていきましょう。

モルタル壁の耐用年数=約30年

モルタル壁の耐用年数は約30年と言われています。
これは、モルタル壁の素材である水、セメント、砂が混ぜ合わされ、時間と共に硬化することで得られる強度が、約30年間維持されるという意味です。

2023年現在、30年前というと1993年頃ということになります。
この時期ぐらいからサイディングの台頭が始まりましたが、まだまだ新築にモルタル壁も多く使われていた時期なので、モルタル壁の耐用年数に来ている住宅も多いのではないでしょうか。

この点を踏まえ、自宅の建築年を確認し、モルタル壁の状態をチェックすることが大切です。

耐用年数を過ぎたモルタル壁の影響

耐用年数を過ぎたモルタル壁はどのような影響があるのでしょうか。
メンテナンスや修理を施さずに耐用年数を過ぎたまま使用を続けると、外壁材の劣化が進み、雨漏りや耐震性能の低下を招く可能性があります。

これは、モルタル壁が雨風にさらされることで「浮き」や「剥がれ」などといった深刻な劣化が発生し、その結果、壁の中に水が浸入しやすくなるためです。
さらに、地震による揺れに対する耐性も低下します。

これらの影響を避けるためにも、定期的なメンテナンスや修理が必要となります。

モルタル壁の寿命を延ばす方法

モルタル壁の寿命を延ばすには、どのような方法があるのでしょうか。

まず一つ目は、定期的な塗装です。
塗装はモルタル壁を保護し、劣化を防ぐ役割を果たします。
また、モルタル壁の美観を保つためにも、塗装は欠かせません。

二つ目は、専門家によるリフォームです。
モルタル壁の劣化が進んでいる場合や、壁にひび割れや浮きなどのダメージが見られる場合は、専門家に依頼し、リフォームを行うことをおすすめします。

モルタル壁の修理とリフォーム

モルタル壁が痛んできた場合や、寿命を延ばしたい場合、修理やリフォームをする必要があります。
モルタル壁の修理やリフォームについて考える際には、費用や方法、メリットなどをしっかりと理解しておくことが重要です。

以下では、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

モルタル壁の修理費用

モルタル壁の修理にかかる費用についてですが、一般的に約30坪(148㎡)の住宅で塗装による修理を行う場合、約80〜120万円程度となります。
ただし、この価格はあくまで一例であり、実際の費用は住宅の状況や修理の内容により変動するものです。
そのため、修理を検討する際には、専門家に相談し、具体的な見積もりを取ることが大切です。

モルタル壁のリフォーム方法

モルタル壁のリフォーム方法については、専門家のアドバイスを参考にして決めることをおすすめします。
例えば、以下のようなさまざまなリフォームの方法があります。

その中から、自分の住宅の状況や予算、デザインの希望などを考慮して最適な方法を選びましょう。

モルタル壁のリフォームのメリット

モルタル壁のリフォームには、数々のメリットがあります。
もっとも大きなメリットは、リフォームを行うことで、壁の劣化を防ぎ、長持ちさせることも可能になる点です。
快適な生活環境を維持するだけでなく、将来的な修理費用を抑えることも期待できます。

その一つが、デザインの自由度が高いという点です。
モルタル壁はもともと、素材自体が持つ質感や色合いを活かしたデザインが可能で、高級感ある仕上がりを実現することができるものです。
塗り替えなどのリフォームによって、その長所はより引き立つことでしょう。

モルタル壁についてよくある質問

モルタル壁に関して、皆さんがよく疑問に思うことを3つピックアップしました。

以下で詳しく解説していきます。

モルタル壁の劣化を防ぐための最善の方法は?

モルタル壁の劣化を防ぐためには、「水の浸入を防ぐ塗料の使用」や「定期的な塗装メンテナンス・リフォーム」が有効です。
特に、水の浸入はモルタル壁の劣化を早める大きな要因なので、防水機能低下を招くチョーキングや、水の侵入の元となるヘアークラックを見つけたら早急に対策を行うことが重要です。

モルタル壁のメンテナンスに必要な頻度はどのくらいか?

モルタル壁のメンテナンスは、新築から8年~10年ごとに定期的に行うのが良いとされています。
ただし、これはあくまで目安であり、住環境や被災の有無などによっても変わってきます。
定期的に住宅の壁の様子を点検しつつ、メンテナンスの時期を推しはかり、壁の劣化を防ぐようにしましょう。

モルタル壁の修理やリフォームに必要な時間はどのくらいか?

モルタル壁の補修にかかる時間(期間)については修理作業全体の内容・規模により変動することが考えられるため、一概には言えない部分があります。

よって、事前に業者に確認しておくことをおすすめします。
ただ、あくまでも一般論とはなりますが、外壁塗装の場合は2週間前後かかると想定されておくと宜しいでしょう。

まとめ

モルタル壁は、意匠性に優れたデザインと深い味わいが特徴ですが、劣化が進むと、変色、チョーキング、ヘアークラックなどの問題が発生します。

モルタル壁を持つ住宅をお持ちの方は、定期的なメンテナンスや適切なリフォームを行うことで、モルタル壁の魅力を長く維持することができることでしょう。
モルタル壁の特性やメンテナンスについて十分に理解した上で、塗り替えをはじめとするメンテナンスを検討してみてはいかがでしょうか。

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※2023年8月現在
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ルナ三田ウッディタウンわんぱくスクエア 108
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神戸エリア パークヒル神戸小倉台 75
ルナ藤原台中町パークフロント 82
ルナ上津台 81
ルナ北六甲116 クルムの街 116
西神戸・ 
阪神エリア
ルナ西神中央 97
ルナ塚口 52
ルナ昆陽池公園 51
東大阪・ 
北摂エリア
ルナ南摂津 80
ルナ加納 71
ルナ山本 57
大阪市内・ 
南大阪エリア
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商号

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創立

昭和58年3月1日

設立

昭和61年9月4日

資本金

8,000万円

代表者

代表取締役会長 吉村 孝文

代表取締役社長 吉村 卓也

執行役員一覧

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151.3億円(令和5年5月期)

従業員数

従業員数 190名 創建グループ総数 343名(令和5年5月期)

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建売住宅・マンション等の販売/オフィスビル商業施設等の賃貸/
建築総合請負/設計監理に関する業務/リフォーム事業/外壁塗装事業

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