ニチハパミールの塗装をしてはいけない理由とは？業者選びのコツと注意点を解説 | 大阪の外壁塗装業者なら創建ペイント(創ペン)

ニチハパミールは一見塗装が可能に思える屋根材ですが、実は特性上、塗装による修繕が適さないと言われています。
塗装工事を選ぶと逆に劣化を早めたり、費用を無駄にしてしまう可能性もあるのです。

この記事では、なぜニチハパミールに塗装が向かないのか理由を詳しく解説するとともに、適切な修繕方法や信頼できる業者選びのポイントについても徹底解説します。
大切な屋根を守るために、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

創建ペイント
谷口 知史

・2級建築士
・一般建築物石綿含有建材調査者

現場管理として20年間、在来木造住宅と2×4住宅や住宅リフォームの現場管理を経て、建築業界の知識と経験を深めてきました。
株式会社創建に入社後、創建ペイントの外壁塗装の現場管理に従事し、戸建住宅を中心に商業施設や大型マンションなどの現場フォローも担当しています。

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ニチハパミールに塗装をしてはいけない理由

ニチハパミールは特殊な製造工程により作られた屋根材です。
一般的なスレート屋根材と異なり、塗装による保護効果が期待できません。
むしろ塗装工事により耐久性低下や寿命短縮を招く可能性が高いため、慎重な判断が必要です。

ニチハパミールの層間剥離の問題

ニチハパミールは「抄造法」という特殊な製造方法で作られています。
原料を水に分散させ、すき網上で層状に形成する製法です。
層状構造のため、時間経過とともに層間剥離が発生しやすい特徴があります。

層間剥離は「ミルフィーユ現象」と呼ばれ、屋根材が薄い層状に剥がれ落ちる現象です。
雨水や結露水が層間に侵入すると、凍結融解作用により剥離が加速します。
表面から1枚ずつ剥がれ落ちる劣化パターンは、ニチハパミール特有の問題点となっています。

塗装を実施しても、屋根材本体の層間剥離は防げません。
むしろ塗膜形成により通気性が低下し、内部結露による劣化を促進する可能性があります。
高額な塗装費用を投じても、期待する効果は得られない状況です。

メーカー保証の対象外になる可能性

ニチハパミールは、1996年～2008年にかけて製造された屋根材で、現在は製造中止となっています。
多くの物件で保証期間が終了しており、新規の保証取得は不可能な状況です。

一部の限定的な補償はありますが、条件が厳しいため、多くの場合修理や交換の費用はオーナー負担になります。
施工不良による不具合が発生した場合、補償を受けられない可能性が高いため、塗装は避けるべきでしょう。

耐久性の低下につながる

ニチハパミールは、特殊な構造と材質のため塗装に適していない屋根材です。
層状の構造により、時間とともに層間剝離が起きやすくなるだけでなく、塗装を施すことで剥離をさらに促進させる可能性があります。
塗装によって屋根材の通気性が損なわれ、湿気やカビの発生を招く可能性もあり、屋根材の劣化を加速させる原因となるでしょう。

ニチハパミールの素材や構造に適合しない塗料を使用すると、屋根材が変形したり剥がれたりするリスクも高まります。
塗装によって屋根表面が密閉されることで、太陽光や気温の変化による屋根の拡張・収縮に対する柔軟性が失われ、塗膜の剥がれやひび割れが生じやすくなります。

ニチハパミールの正しいメンテナンス方法

ニチハパミールの適切なメンテナンス方法は限定的です。
屋根カバー工法による保護か、全面葺き替え工事の2つの選択肢に限られます。
状況に応じた最適工法選択により、建物保護と費用対効果の両立が可能です。

メンテナンス時期

ニチハパミール製造中止から相当期間が経過しており、メーカーサポートは期待できません。
築10年以上経過した物件では、屋根材がほとんど機能しなくなる報告もあります。
早めのメンテナンスを検討しましょう。
劣化進行度合いにより、対応方法選択肢も変わってきます。

現在は、製造時期から10年以上が経過しているため、メーカーの対応や補償は望めません。
すでにメンテナンス時期に突入しているため、早めの対応が推奨されます。
劣化の兆候が見られる場合は、速やかに専門家による点検を受けましょう。

屋根カバー工法

カバー工法は既存のニチハパミールの上に新しい屋根材を重ねる工法です。

• 既存の屋根を撤去する必要がない
• 工期が短い
• 葺き替えよりコストが抑えられる

このようなメリットが挙げられます。
ただし、既存の屋根の状態によっては適用できない場合もあるので注意が必要です。
重量が増加するため、建物の構造上の問題が生じる場合もあります。

屋根葺き替え工事

屋根葺き替え工事は、既存のニチハパミール屋根を完全に撤去し、新しい屋根材に交換する工法です。
下地の状態確認や補修が可能なため、より確実な改修方法といえます。
屋根材を交換してしまうので、根本的な解決にもなり得ます。

工事費用は高くなりますが、建物の資産価値の維持向上効果も期待できるでしょう。
新しい屋根材を選ぶことで、耐久性や意匠性の向上も実現可能です。

ニチハパミールの塗装を検討する場合の注意点

ニチハパミールの塗装は、資産価値と耐久性を左右する重要な工事です。
しかし、一般的な外壁材と異なる特性があるため、適切な塗料選びと施工方法が求められます。
ニチハパミールの塗装における注意点と効果的な施工方法を見ていきましょう。

【注意点1】メーカー保証の問題

製造中止から長期経過しているため、メーカーサポート体制は実質的に終了しています。
塗装工事で不具合が発生しても、メーカーによる補償は期待できない状況です。

製品保証は築10年以内の不具合報告のみが対象でした。現時点で保証を適用できる可能性はほとんどありません。
塗装工事の実施は、自己責任となる点を、あらかじめ理解しておく必要があるでしょう。

【注意点2】専門知識を持つ業者の選択

ニチハパミールの塗装工事には、専門的な技術と知識が必要です。
一般的な外壁塗装とは異なる施工方法が求められるため、施工実績が豊富で、関連資格を持つ業者を選びましょう。

特に注意したいのは、経験不足の業者による不適切な提案や、悪質業者による過大な見積もりです。
ニチハパミール塗装への塗装を提案する可能性もあります。

適切な対策を決めるには、屋根工事の専門家による現地診断が不可欠です。
塗装ではなく、カバー工法や葺き替えを提案する業者を選びましょう。

【注意点3】デメリットを十分に理解する

ニチハパミールには層間剥離という構造的な問題があり、塗装では改善効果がほとんど期待できません。
むしろ高圧洗浄で表面が剥離したり、塗膜形成が劣化を促進したりするなど、悪影響が心配される状況です。

デメリットを理解せずに工事を行うと、大きなリスクを負うことになりかねません。
製品保証期間が終了しているため、工事後に不具合が発生しても救済措置は期待できません。

費用対効果の面から見ても、塗装以外の工法を選ぶ方が賢明な選択といえます。
工事方法を決める際は、慎重に検討することをおすすめします。

ニチハパミールの塗装に関するよくある質問

ニチハパミールの塗装に関するよくある質問と回答をまとめました。
ニチハパミールは製造が終了しているため、分からない点も多いです。
ニチハパミールを使用している方は、ぜひ参考にしてみてください。

【Q1】ニチハパミールの寿命はどのくらいですか？

ニチハパミールの寿命は、一般的なスレート屋根と比較して非常に短いことが分かっています。
一般的なスレート屋根の耐用年数が15～30年程度であるのに対し、パミールは半分にも満たない寿命しかありません。

ニチハパミール施工後、わずか5～7年で剥離が始まる事例も報告されています。
10年以上経過すると、屋根材としての機能はほとんど失われ、ボロボロになるケースも少なくありません。
ニチハパミールを使用している屋根は、早めの点検と適切な対策が推奨されます。

【Q2】ニチハパミールの色あせにはどう対処すればいいですか？

ニチハパミールの色あせには、屋根カバー工法か屋根葺き替え工事の2つの対処法しかありません。
通常の屋根材のような塗装による対処は適していないからです。

表面に塗装を施しても、屋根材自体が剥離するため効果がありません。
ニチハパミールを使用している屋根は、現時点ですでにメンテナンスが必要な時期に達しています。
色あせだけでなく、屋根全体の状態を専門家に確認してもらい、適切な対策を講じることが重要です。

【Q3】ニチハパミールの張り替え費用はどのくらいかかりますか？

30坪程度の住宅における葺き替え工事の費用は、100万円～200万円が一般的な相場です。
選択する材料や建物の形状によって金額は変動します。
部分的な張り替えであれば、50万円～100万円程度で対応できるケースもあります。

カバー工法の場合は、同じ規模の住宅で80万円～150万円程度を目安にしてください。
地域による価格差や工事の難易度によって費用は増減する可能性があります。
最終的な費用は、専門業者による現地調査と詳細な見積もりが必要です。
外壁塗装など他の工事と同時に行うことで、足場代を節約できる可能性もあります。

まとめ

ニチハパミール塗装は、効果が限定的なうえにリスクも高いため、おすすめできない工法です。
層間剥離など構造的な問題解決には、カバー工法や葺き替え工事の選択が望ましいでしょう。工事を依頼する業者選びでは、専門知識と施工実績を重視しましょう。
経験豊富な専門家による適切な診断と対策により、建物を守りながら費用対効果の高い工事が実現できます。

創建ペイントでは、豊富な施工実績をもとに、建物の状態に応じた適切な工法をお選びいただけます。
製造終了後のパミール屋根だからこそ、経験豊富な専門家による診断と対策が重要です。
外壁塗装と合わせて行うのもおすすめです。
まずは無料診断で、建物の状態と最適な改修方法をご確認ください。

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