【工場の外壁塗装】費用相場から業者選びまで失敗しないポイントを詳しく解説 | 大阪の外壁塗装業者なら創建ペイント(創ペン)

工場の外壁塗装は規模やコストの大きさから、住宅塗装とは全く異なる知識が必要となります。

本記事では、工場の外壁塗装における費用相場から信頼できる業者の選び方、失敗を避けるための具体的なポイントまで、工場管理者が知っておくべき情報を詳しく解説します。
適切な知識を身につけることで、コストパフォーマンスの高い外壁塗装を実現しましょう。

この記事の監修者

創建ペイント
谷口 知史

・2級建築士
・一般建築物石綿含有建材調査者

現場管理として20年間、在来木造住宅と2×4住宅や住宅リフォームの現場管理を経て、建築業界の知識と経験を深めてきました。
株式会社創建に入社後、創建ペイントの外壁塗装の現場管理に従事し、戸建住宅を中心に商業施設や大型マンションなどの現場フォローも担当しています。

工場の外壁塗装の費用相場はどのぐらい？

工場外壁塗装の費用は規模や使用する塗料によって大きく異なります。
単価から規模別の総額まで、費用相場について詳しく見ていきましょう。

工場外壁塗装の㎡単価は？

工場外壁塗装の平方メートル単価は一般的に2,500円～4,000円程度が相場となっています。
一番スタンダードなシリコン塗料を使った場合、平均して1㎡あたり約3,000円程度です。
もう少し長持ちさせたい場合は耐久性が高いフッ素塗料を選ぶと、約4,000円程度になります。

工場塗装は、規模が大きければ大きいほど㎡単価が下がる傾向があり、1,000㎡以上の大規模工場になると、スケールメリットで単価が下がるケースも見られます。

最近注目されているのが、遮熱や断熱効果のある高機能塗料です。
標準的なシリコン塗料を使用した場合の平均単価は約3,000円程度ですが、フッ素塗料（耐久性の高い塗料）を選択した場合は約4,000円程度になります。

標準塗料の20％～30％増しの価格になりますが、「夏場のエアコン代が結構変わる」という声も多く、長期的に見ればペイできる可能性があります。
初期投資は確かに高くなりますが、毎月の光熱費削減効果を考えると、検討する価値は十分にありそうです。

塗料の種類別による価格の違い

塗料の種類によって単価と耐用年数が大きく変わります。
一番安いのはウレタン塗料で、1㎡あたり1,800円からとお手頃です。
耐用年数は6～10年程度なので、「とりあえず今の予算で何とかしたい」場合にはおすすめです。ただし、数年後に塗り替える必要が出てきます。

フッ素塗料や無機塗料は1㎡あたりの単価は高くなりますが、耐用年数が長く、長期的にはコストパフォーマンスに優れています。
特に大規模工場では、頻繁に足場を組むコストを考えると高耐久塗料のほうが安上りと判断されるケースも多いです。

規模による総額の目安

延床面積1,000㎡の工場では約250万円～400万円が目安となります。
材料費・足場代・人件費がすべて含まれた金額です。
5,000㎡の大型工場では2,700万円～3,000万円程度となり、平方メートル数増加により工事効率が高まります。

特殊な下地処理や劣化補修が必要な場合には10％から20％程度のコスト上乗せが発生します。
塗装前の建物状態調査を実施し、必要な補修範囲を事前に把握することで予算オーバーを防げるでしょう。

工場の外壁塗装の工程と費用の内訳

工場外壁塗装は複数の工程から成り立っており、各工程の費用を把握することで適正価格を判断できます。
主要な工程と費用について見ていきましょう。

足場・高圧洗浄

足場設置は1,200円～1,500円となり、安全ネット設置やメッシュシート設置費用も含まれます。
高圧洗浄は200円～300円で、汚れやチョーキング（塗料の粉化現象）除去に必須の工程です。
工場の外壁には、長年の汚れやチョーキングがついています。
きちんと除去しなければ、新しい塗料がうまく密着しません。

足場と洗浄の両作業で工期全体の約20％を占めるため、事前予算に含める必要があります。
高圧洗浄をしっかり行わないと新しい塗料の密着性が低下し、短期間での剥がれや劣化の原因となってしまいます。

下地補修・シーリング

足場と洗浄が終わったら、下地の補修作業です。
まずクラック（ひび割れ）の補修を行います。小さなクラックなら1箇所5,000円程度で済みますが、広範囲の場合は1㎡あたり1,800円から平方メートル単価で計算されるのが一般的です。
シーリング打ち替えは500円～1,000円で、目地の劣化状況によって必要な本数が変動します。

十分な下地処理をしないと塗膜剥離リスクが高まり、後工程の3度塗りが無駄になるケースがあります。
下地補修は見た目には分からない部分ですが、塗装の耐久性を左右する最も重要な工程の一つです。

下塗り・中塗り・上塗り

次に、メインの塗装工程です。下塗りは600円～900円で、外壁材に塗料が染み込むのを防いだり、上の塗料がしっかり密着するための土台作りの役割を果たします。
中塗りと上塗りはそれぞれ1㎡あたり1,500円～2,000円程度です。
中塗りで均一な膜厚を作り、上塗りで最終的な仕上がりと保護機能を実現します。

3度塗りを怠ると塗膜の厚みが不足し、本来の耐久性を発揮できません。
きちんとした工程を踏むことが、結果的に長持ちする塗装につながります。

工場の外壁塗装をコストダウンさせるコツ

工場外壁塗装のコストを抑えるには、効率的な施工方法と適切な材料選択が重要です。
実践的なコストダウン手法について解説します。

塗着効率を改善する

最近注目されているのが、エアミックス技術を使ったスプレーガンです。
「圧縮空気と塗料を混合する器具」で、塗料を無駄なく塗れるのが特徴です。
従来の方法と比べて、塗着効率を最高86％まで高めることができ、塗料ロスを50％も削減できます。

普通にスプレーで塗装すると塗料が跳ね返り、周りに飛び散ってしまいます。
低圧かつ微粒化が可能なガン設定により跳ね返りを大幅に減少させ、塗料使用量を半分程度に抑えることができるのです。

定期的なノズルクリーニングと塗装条件の記録により再現性を高め、無駄な発注を防げます。
作業効率が向上することで工期短縮も実現できるため、人件費削減にもつながります。

範囲をはっきりさせる

意外と見落としがちなのが、塗装範囲の指定です。
全面塗装ではなく、必要な外側面のみ塗装することで、塗装しない部分を保護するマスキング作業と養生範囲を大幅に削減できます。
工程が短縮されるので、足場や養生コストを10％以上削減することが可能です。

重要なのは、施工前にCAD図面で範囲確認をしっかり行うことです。
塗装範囲を明確にしておくことで、追加発注や手直しを防ぐことができ、大幅なコスト削減が実現できます。
業者との認識違いというトラブルを起こさないためにも、最初にきちんと確認しておきましょう。

塗料の選び方や発注量の調整

塗料選びは安いものを選べば良いわけではありません。
コストダウンを図るためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

• 耐用年数と価格のバランスを重視
• 発注量は正確に算出
• 一括大量発注でコスト削減

安さだけでウレタン塗料を選んでしまうと、数年後にまた塗り替えが必要になります。
長期的なコストを考えると、シリコンか無機塗料を選ぶのがおすすめです。

塗料は意外と日持ちしないものです。
必要塗料は「基準塗布量×面積」で算出し、余剰在庫リスクを避けましょう。

少しでも安く仕入れたい場合は一括大量発注やグレード統一で交渉するのも一つの手です。
塗料単価を5～10％引き下げてもらえることがあります。

大規模工場では材料費だけで数十万の差が出ることもあるので、適切な塗料選択と発注量の最適化を図りましょう。

工場の外壁塗装業者を選ぶ際のポイント

適切な業者選択は工場外壁塗装の成功を左右します。
信頼できる業者を見極めるための重要なポイントを解説します。

施工実績と専門性をチェック

一番大切なのは、やはり実績です。
工場・倉庫塗装の実績が多数ある業者を選び、ホームページの事例画像や施工期間を確認しましょう。
鉄骨構造や大型建築物の塗装経験が豊富で、特殊下地処理や高所作業にも対応可能な業者が安心です。

ISO認証や建設業許可、有資格者在籍の情報で安全・品質管理体制を把握しましょう。
特に大規模工場では安全管理体制が厳しく問われるため、実績確認は必須です。

見積もりの内訳が明確か確認

良い業者の見積書は、各工程や材料費、人件費を平方メートル・メートル・式で詳細に記載してあります。
「外壁塗装工事一式：○○万円」のような、「一式」表記ばかりの見積書は要注意です。

製品名と缶数、吸込量まで明記されているか確認しましょう。
「シリコン塗料使用」だけでは不十分で、「○○メーカーの△△という製品を□缶使用」まで書いてあると安心です。

塗布回数についても、下塗り・中塗り・上塗りそれぞれの数量と単価が明確に示されているかチェックしましょう。
「3度塗り」と書いてあっても、実際の単価が分からなければ意味がありません。

アフターフォローと保証内容をチェック

塗装工事が終わった後のアフターフォローも業者選びの重要なポイントです。
まずは、保証期間を確認しましょう。塗装後の補修や点検が無料で受けられる保証が5年から10年程度付いているかチェックしましょう。
使用塗料メーカーの保証と、施工業者の保証の両方がしっかり整備されているか確認することが大切です。

手直し工事の対応スピードや連絡体制を事前にヒアリングし、トラブル時の対応力を確認することも重要です。
「何かあった時にすぐ対応してくれる」「定期的に様子を見に来てくれる」など、長期的に安心して任せられる業者を選びましょう。

まとめ

工場の外壁塗装は費用が高額になりがちですが、適切な計画と業者選択で大幅なコスト削減が可能です。
塗料選びでは「安いものを選べばいい」のではなく、耐用年数と価格のバランスを見極めることが重要です。
業者選択時には施工実績、見積もりの明確さ、アフターフォロー体制をしっかり確認しましょう。

工場の外壁塗装は建物の資産価値を維持するための継続的な投資です。
長期的な視点で計画することで、効率的で満足度の高い外壁塗装を実現しましょう。

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