外張り断熱のデメリットは本当?対策方法と失敗しない施工のコツ
外張り断熱は、建物全体を断熱材で包み込む工法として、優れた断熱性能を発揮します。
一方で「結露が発生しやすい」「コストが高い」など、デメリットが指摘されることもあります。
外張り断熱を成功させるためには、デメリットを理解し、適切な対策を講じることが重要です。
この記事では、外張り断熱のデメリットと真相を解説し、失敗しないための施工のコツや具体的な対策方法を詳しく紹介します。
断熱性能を高めたい方やリフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
外張り断熱のメリット・デメリットを徹底解説!
省エネルギー性能が重視される現代住宅において、外張り断熱工法は非常に有効な選択肢です。
断熱性能に優れ、建物の寿命延長効果も期待できる工法ですが、導入にあたってさまざまな検討項目が存在します。
正しい判断をするためにも、メリットとデメリットを詳しく解説します。
外張り断熱のメリットとは?
外張り断熱工法における最大の利点は、きわめて高い断熱効果です。
建物の外側全体を断熱材で包み込む構造により、熱の出入りを効果的に抑制します。
冬場は暖房の熱が外に逃げにくいため、家全体が暖かく保たれます。
部屋ごとの温度差も少なくなり、ヒートショック対策としても有効です。
夏場は外からの熱を遮るため、冷房効率が大幅に向上します。
年間の冷暖房費は一般の住宅に比べ、20~30%程度となり、光熱費の大幅な削減が期待できます。
建物の柱や梁(はり)が外気温の影響を受けにくくなるため、木部の腐朽リスクが大幅に低減するのもメリットです。
構造材の温度変化が抑制されることで、木材の収縮や膨張も最小限に抑えられ、建物の寿命を延ばすことにつながるでしょう。
湿気対策でも優れた性能を発揮します。
壁内の結露の発生を効果的に抑制し、カビやダニの発生を防ぎ、建物の衛生面でも大きなメリットがあります。
1年を通して快適な室内環境を保てるのが、外張り断熱の魅力といえるでしょう。
外張り断熱にはどんなデメリットがある?
外張り断熱工法には、大きく分けて2つのデメリットがあります。
- 工事期間が長くなる
- 費用が高くなる
断熱材自体の値段に加え、施工作業が複雑になることで費用が高くなります。
特に既存の家に後から施工する場合は、現在の外壁を一度取り外す必要があり、さらに費用がかさむでしょう。
外壁の撤去や廃材の処理費用も必要です。
工事期間については、一般的な内張り断熱よりも2週間~1ヶ月程度長くかかります。
外壁全体の工事となるため、雨や強風の影響で作業ができない日も出てくるでしょう。
天候の悪い季節は、工期がさらに延びる可能性も考えられます。
長い目で見ると、必ずしもデメリットばかりではありません。
暖房費や冷房費の大幅な削減が期待できるため、10~15年程度で工事費用を回収できるケースも多いのです。
建物自体の寿命も延びるため、投資としての価値は十分にあるといえるでしょう。
内張り断熱との比較
内張り断熱と外張り断熱を比較してみましょう。
評価項目 | 内張り断熱 | 外張り断熱 |
---|---|---|
工事費用 | 50~100万円 | 100~300万円 |
断熱効果 | 柱や梁で熱橋が発生 | 建物全体を均一に断熱 |
結露対策 | 壁内部で結露発生しやすい | 結露がほぼ発生しない |
工期 | 1~2週間 | 3~4週間 |
施工性 | 一般的な工務店で施工可能 | 専門技術者が必要 |
耐久性 | 構造体が外気温の影響を受ける | 構造体を保護し長寿命化 |
省エネ効果 | 冷暖房費20%削減 | 冷暖房費20~30%削減 |
断熱工法は、建物を建てる地域や構造によって最適な選び方が変わります。
北海道などの寒冷地では、家全体を断熱材で包み込む外張り断熱がおすすめです。
本州以南の比較的温暖な地域では、壁の内側に断熱材を入れる内張り断熱でも十分な効果が得られます。
費用が抑えられ、一般的な工務店でも施工可能なため、コストパフォーマンスにも優れています。
どちらを選ぶかは、住む地域の気候と予算のバランスを考えて決めるとよいでしょう。
外張り断熱の失敗例と対策方法
外張り断熱工事において、施工品質は極めて重要な要素です。
施工不良は期待した断熱効果が得られないだけでなく、建物に深刻な問題を引き起こす可能性があります。
代表的な失敗例と対策方法について詳しく説明します。
断熱材の選択ミス
断熱材選定における最大の失敗は、建物の立地環境や気候条件に適合しない材料選びです。
地域の特徴を考えず、一般的な断熱材を使ってしまうケースが目立ちます。
断熱材の厚さが薄すぎるという問題もあります。
薄すぎると十分な断熱効果が得られず、電気代の節約も期待できません。
逆に厚すぎると工事が難しくなり、費用も上がってしまいます。
外壁の強度にも影響が出る可能性があるため、適切な厚さを選ぶことが大切です。
施工不良による隙間の発生
断熱材の施工で注意が必要なのは、隙間を作らないことです。
窓の周りや配管が通る部分に隙間ができやすく、熱が逃げてしまうと断熱効果が著しく低下します。
隙間があることで、せっかく断熱材を入れても電気代の節約効果が期待できません。
部屋の温度も安定せず、結露の問題も起こりやすくなります。
隙間から湿気が入り込むと、壁の中で結露が発生する原因にもなるため注意が必要です。
防湿層の不適切な施工
防湿層は、外からの湿気が壁の中に入り込むのを防ぐ大切な役割があります。
しっかり施工されていないと、断熱効果が下がるだけでなく、建物自体の寿命も縮めてしまう原因になります。
よくある失敗例として、防湿シートの重ね合わせが不十分だったり、固定の仕方を間違えたりすることで、湿気が壁の中に入り込んでしまうケースがあります。
湿気が入ると断熱材の効果が弱まり、ひどい場合は断熱材を全て取り替える必要が出てくることもあります。
防湿シートを取り付ける際は、重ね合わせる幅を20cm以上確保し、専用のテープでしっかり固定することが大切です。
一度施工してしまうと不具合の発見が難しいため、取り付け時には細かいチェックが必要です。
失敗しない!外張り断熱の施工のコツ
外張り断熱工事における成功のカギは、適切な材料選びと確実な施工品質にあります。
失敗しない施工のポイントについて、具体的な注意事項を交えて解説します。
適切な断熱材の選択と厚さの決定
断熱材を選ぶ際は、建物を建てる地域の気候を考慮しましょう。
北海道などの寒冷地では、熱を通しにくい高性能な断熱材を使うのがおすすめです。
比較的暖かい地域では、断熱効果と費用のバランスを考えて選びましょう。
近年の気候変動を考慮すると、少し余裕を持った性能の断熱材を選ぶのも良いでしょう。
外壁材に使う断熱材は、通常5cm以下の厚さが一般的です。
これより厚くすると、外壁の取り付け強度が弱くなったり、敷地が狭い場合は建物の大きさに制限が出たりする可能性があります。
建築基準法の制限もあるため、事前の確認が必要です。
気密性・防湿性の確保
断熱効果を高めるには、気密層と防湿層をしっかり作ることが大切です。
層に隙間があると、せっかくの断熱材の効果が低下してしまいます。
専用テープや隙間を埋めるシール材を使って、丁寧に施工する必要があります。
特に注意が必要なのは、窓周りと配管が壁を突き抜ける部分です。
隙間ができやすい部分のため、より慎重な作業が求められます。
専門業者の選定と施工管理
外張り断熱工事は専門的な技術と経験が必要な工事なので、業者選びが非常に重要です。
工事を依頼する際は、施工実績が豊富で、評価が高い業者を選びましょう。
過去にどんな工事を手がけてきたのかや、工事後のサポート体制についても、しっかりと確認することが大切です。
工事中は、各作業の段階で品質のチェックを行い、問題があれば直ちに修正することで、高い品質の仕上がりが実現できます。
工事の様子を写真で記録に残しておくと、後々のメンテナンスの際に役立つのでおすすめです。
外張り断熱に関するよくある質問
外張り断熱工事についてよく寄せられる質問について回答します。
工事検討時の参考としてください。
【Q1】外張り断熱のコストはどのくらい?
標準的な施工単価は1平方メートルあたり8,000円~30,000円程度です。
30坪程度の住宅では100万円~300万円の費用が見込まれます。
使用する断熱材の種類や、外壁材の仕様によって費用は変動します。
初期投資は高いですが、ランニングコストを考慮して決める必要があるでしょう。
乾式工法と湿式工法では、2倍程度も金額が変わる可能性があります。
外壁の状態によって施工方法が異なるため、まずは複数の業者から見積もりをとることをおすすめします。
創建ペイントの公式サイトでは、外壁塗装・屋根塗装の見積もりやカラーシミュレーションを無料で試すこともできます。
費用について心配な方も、是非参考にしていただければ幸いです。
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【Q2】外張り断熱は DIY でも可能?
外張り断熱工事のDIYはおすすめできません。
工事は専門的な知識と技術が必要で、施工の良し悪しが建物の性能を大きく左右するためです。
素人が行うと、期待していた断熱効果が得られないケースがほとんどです。
施工方法を間違えると断熱効果が落ちるだけでなく、建物自体の寿命を縮めてしまう危険性もあります。
確実な効果を得るためにも専門の業者に依頼することをおすすめします。
【Q3】外張り断熱のメンテナンスは必要?
外張り断熱住宅も、長く性能を保つには定期的な手入れが欠かせません。
計画的にメンテナンスを行うことで、断熱性能を長く保ち、家の資産価値も維持することができます。
外壁の中でも北側は日当たりが悪いため、緑色のコケが生えやすい特徴があります。
放っておくと外壁の傷みが早くなるため、2~3年に一度、高圧洗浄での清掃が必要です。
高所作業となるため、清掃は専門業者に依頼するのが安全です。
外壁の塗り替えは10年ごとを目安に行うことで、色あせや雨筋による汚れを防ぐことができます。
まとめ
外張り断熱工法は、高い断熱性能と建物の長寿命化が期待できる優れた工法です。
施工費用や工期面での課題はありますが、長期的な視点では大きなメリットが得られます。
専門業者による丁寧な施工と定期的なメンテナンスにより、快適な住環境を長期間維持することが可能です。
快適性と経済性を両立させた理想的な住まいづくりを実現するため、外張り断熱工法の採用を積極的に検討することをおすすめします。
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住まいです。その実績、経験は常に次の住まいに活かされ、
施工品質においても、そういった積み重ねが
大きな信頼につながっています。
※2023年8月現在
実績例
物件名 | 総戸数 | |
---|---|---|
三田エリア | ルナ三田フラワータウン | 60 |
ルナ三田ウッディタウンあかしあ台 | 82 | |
ルナ三田ウッディタウンわんぱくスクエア | 108 | |
ルナ三田ひばりが丘 | 149 | |
神戸エリア | パークヒル神戸小倉台 | 75 |
ルナ藤原台中町パークフロント | 82 | |
ルナ上津台 | 81 | |
ルナ北六甲116 クルムの街 | 116 | |
西神戸・ 阪神エリア |
ルナ西神中央 | 97 |
ルナ塚口 | 52 | |
ルナ昆陽池公園 | 51 | |
東大阪・ 北摂エリア |
ルナ南摂津 | 80 |
ルナ加納 | 71 | |
ルナ山本 | 57 | |
大阪市内・ 南大阪エリア |
ルナタウン島屋 | 55 |
ルナ城山公園 | 52 | |
ルナ東百舌鳥 | 109 | |
ルナ原山台 | 46 | |
京都エリア | ルナシティ同志社山手 | 237 |
街を拓き、家を建てる。
その先の未来まで考えながら
住まいづくりを積み重ねた結果が、
1万戸超の金字塔に。
商号 |
株式会社 創建 |
---|---|
創立 |
昭和58年3月1日 |
設立 |
昭和61年9月4日 |
資本金 |
8,000万円 |
代表者 |
代表取締役会長 吉村 孝文 代表取締役社長 吉村 卓也 |
執行役員一覧 |
執行役員 大下 憲二 執行役員 岡本 賢二郎 |
本社所在地 |
〒541-0047 |
東京支店所在地 |
〒101-0041 |
売上高 |
151.3億円(令和5年5月期) |
従業員数 |
従業員数 190名 創建グループ総数 343名(令和5年5月期) |
事業内容 |
建売住宅・マンション等の販売/オフィスビル商業施設等の賃貸/ |

大阪府と連携し
ZEHの普及に取り組んでいます
ZEHとは、住宅の高断熱化と省エネルギー設備機器により消費エネルギーを減らしつつ、太陽光発電等によりエネルギーをつくることで、年間で消費する住宅のエネルギー量の収支が概ねゼロとなる住宅のことです。創建・小林住宅ではZEHの普及を進める大阪府の協力事業者として連携協定を締結し、ZEH宿泊体験を提供しています。

本社所在地
本社所在地 |
〒541-0047 |
---|
施工エリア
※別途、交通費が発生する場合があります。
- 大阪
-
池田市
泉大津市
貝塚市
守口市
泉佐野市
富田林市
河内長野市
松原市
大東市
柏原市
羽曳野市
門真市
摂津市
高石市
藤井寺市
泉南市
四條畷市
交野市
大阪狭山市
阪南市
- 兵庫
-
洲本市
芦屋市
伊丹市
相生市
豊岡市
赤穂市
西脇市
三木市
高砂市
小野市
加西市
篠山市
養父市
丹波市
南あわじ市
朝来市
淡路市
宍粟市
加東市
たつの市
市川町
- 京都
-
福知山市
舞鶴市
綾部市
宇治市
宮津市
亀岡市
城陽市
向日市
長岡京市
八幡市
京田辺市
京丹後市
南丹市
木津川市
- 奈良
-
大和高田市
大和郡山市
天理市
橿原市
桜井市
五條市
御所市
生駒市
香芝市
葛城市
宇陀市
下市町
- 和歌山
-
海南市
橋本市
有田市
御坊市
田辺市
新宮市
紀の川市
岩出市
外壁塗装の参考文献
- 住宅リフォーム推進協議会
https://www.j-reform.com - 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
https://www.chord.or.jp/index.html?red_param=220106 - 一般社団法人日本塗装工業会
https://www.nittoso.or.jp - 一般社団法人外壁塗装協会
https://tosouginoushi.com