プールの塗装剥がれを防ぐ!原因と対策方法を分かりやすく解説します
夏の主役といえば、プールです。
しかし、長年の使用で塗装が剥がれてしまい、せっかくのプールが台無しになってしまうこともあるでしょう。
プール施設における塗装剥がれ問題は水質管理や利用者安全に直結します。
プール特有の環境下では一般的な塗装とは異なる対応が必要です。
この記事では、プールの塗装剥がれの原因と、対策について詳しくご紹介します。
プールの塗装剥がれはなぜ起こる?主な原因を解説
プールの塗装が剥がれてしまう原因はさまざまです。
プールは長く使うものなので、しっかりメンテナンスする必要があります。
突然のトラブルから守るために、塗装剥がれの原因を詳しく見ていきましょう。
水深による水圧ストレス
水深2mの25mプールでは、水圧が0.2MPa(メガパスカル)という高い数値に達します。
水圧は、絶えず塗膜を外側に押し出す力として作用し続けるものです。
プールの浅い部分と深い部分では水圧に大きな差が生じるため、塗膜には不均一な負荷がかかり続けます。
温水プールでは水温変化による膨張収縮も加わり、塗膜への負担が増します。
二重の負担により、塗膜の劣化が加速する可能性が高まるでしょう。
多くの場合、塗膜の剥離は水深の深いところから始まりやすい傾向にあります。
競泳用プールの深水部では、常に強い水圧にさらされることで塗膜と壁面との接着面が徐々に弱まってしまうため、注意が必要です。
プール用途別の負荷要因
競泳用プールは水質基準が厳格で、塩素濃度が高めに設定されます。
競技会時の水質維持のため、塩素濃度は0.4~1.0mg/Lの範囲で管理されるのが一般的です。
高濃度の塩素は塗膜に対して化学的負荷を与え、長期的に見ると塗膜の劣化を促進する可能性があります。
レジャープールでは、利用者の日焼け止めやボディソープなどの混入が避けられません。
化粧品成分には、塗膜を軟化させる可能性のある化学物質が含まれています。
塗膜の軟化は耐久性の低下につながり、剥離や劣化を引き起こす可能性があるのです。
学校プールは夏季に集中して使用されるのが特徴です。
強い紫外線と高温にさらされるため、塗膜への負荷が集中します。
短期間での負荷集中により、塗膜の劣化が加速するのです。
プール施設特有の環境要因
屋内温水プールでは湿度が高く、天井部からの結露水が塗膜に影響を与えます。
加えて消毒用塩素から発生する塩素ガスも、塗膜を劣化させます。
フローリングやタイル部分との境目は、材質の膨張収縮差により剥離が起こりやすい箇所です。
異なる材料間を接合する際は、細心の注意を払いましょう。
オーバーフロー槽や循環配管との接続部も要注意です。
水流による物理的な摩耗と、プール水の循環による化学的な影響を同時に受けます。
プールの塗装剥がれを防ぐ!効果的な対策方法
プール用塗料は一般塗料より耐久性が高い傾向にあります。
適切な選定と施工がなければ、その性能を十分に発揮できません。
塗装剥がれを防ぐための対策方法を見ていきましょう。
プール用途に応じた塗料選択
プール用の塗料を選ぶ際は、用途に応じた選択が重要です。
塗料の種類 | 主な用途 | 特徴 | 推奨理由 |
---|---|---|---|
FRPライニング | 競泳用プール | ・水圧への耐性最高 ・水質変化に強い ・表面平滑性が高い |
公認プール基準に対応可能で、高水圧・高水質要求に最適 |
防藻性塗料 | レジャープール | ・強力な防藻効果 ・紫外線劣化防止 ・汚れにくい |
利用者の快適性と維持管理の効率化を両立 |
ウレタン系塗料 | 学校プール | ・耐候性に優れる ・復元力が高い ・季節変化に強い |
長期休止期間があっても塗膜性能を維持 |
プール用塗料は水中での使用や化学物質への耐性を考慮して開発されているため、一般的な外壁用塗料よりも耐久性が高くなっています。
とはいえ、適切な施工と定期的なメンテナンスが重要です。
水深別の施工ポイント
水深により、施工ポイントも異なります。
水深2m以上の深水部には、2液性エポキシ樹脂塗料の厚膜塗装が必要です。
通常より膜が厚く、水圧に対抗します。
水際部分は乾湿の繰り返しによる負荷が大きい箇所です。
伸縮性の高い特殊シーリング材と併用することで効果を高めます。
プールサイドは滑り止め性能が重要です。
防滑材入りの塗料を使用し、安全性と耐久性を両立させましょう。
温水プール専用の対策
室内温水プールは結露対策が重要です。
防錆性能の高い下地処理剤と、耐薬品性に優れた上塗り材の組み合わせが必須です。
水温による塗膜の膨張収縮に備え、下地との密着性を高める特殊プライマーを採用しましょう。
水温変化の影響を最小限に抑えます。
塩素ガス対策として、耐薬品性の高い特殊コーティングを施すことで、塗膜の化学的劣化を防止します。
プールの塗装剥がれを修復する方法
プールの塗装剥がれは、長年の使用や環境要因によって引き起こされる一般的な問題です。
美観を損なうだけでなく、構造的な劣化にもつながる可能性があるため、適切かつ迅速な修復が欠かせません。
プール塗装の効果的な修復方法について詳しく解説します。
プール種別による修復方法
競泳用プールは、公認プール規格への適合が必要です。
水面や壁面の平滑度を保つため、精密な補修技術が求められます。
レジャープールはデザイン性も重要です。
修復部分と既存部分の色調を合わせ、見た目の統一感を維持します。
学校プールは夏休み期間中での修復工事が一般的です。
短期間で確実に施工し、十分な養生期間を確保することが大切です。
水深部位別の修復手順
水深部位別の修復手順について見ていきましょう。
【浅水部(水深1.2m以下)】
- (1).プール水を完全に排水する
- (2).損傷箇所を特定し、清掃する
- (3).必要に応じて、サンダー等で表面を平滑にする
- (4).専用の防水材料を用いて補修を行う
- (5).補修箇所が完全に乾燥するまで待つ
- (6).防水塗装を施す
【深水部(水深1.2m以上)】
- (1).プール水を部分的に排水し、作業可能な水位まで下げる
- (2).損傷箇所を特定し、水中で清掃作業を行う
- (3).水中用の特殊な補修材料を使用して修復を行う
- (4).必要に応じて、水中硬化型の塗料を塗布する
- (5).補修箇所が十分に硬化するまで待つ
【水面付近】
- (1).プール水位を損傷箇所より下げる
- (2).損傷箇所を清掃し、必要に応じてサンダー処理を行う
- (3).防水性の高い補修材料を使用して修復する
- (4).補修箇所が乾燥したら、耐候性のある塗料で仕上げる
水深が1.2m以上の場合、作業者の安全確保が特に重要です。
端壁の水面下1.2m以上の箇所に、幅0.10m以上0.15m以下の休息棚を設けることが推奨されます。
補修作業後は、水質管理を適切に行い、塩素濃度や pH 値を正常に保つことが重要です。
修復作業は専門知識と技術が必要なため、可能な限り専門業者に依頼することをおすすめします。
定期的な点検とメンテナンスを行うことで、大規模な修復の必要性を減らすことができます。
プロによる修復のメリット
プール修復は高度な専門技術が必要です。
プロの施工により、規格適合性と安全性が確保できるため、安心してプールを使用することができます。
専門業者は水質検査や強度試験も実施します。
修復後の品質保証があれば、長期的な安心感が得られるでしょう。
定期点検サービスがあれば、早期発見・早期対応が可能です。
維持管理コストの低減も期待できます。
プールの塗装に関するよくある質問
プール塗装に関するよくある質問についてまとめました。
プール塗装を検討する際の参考にしてみてください。
【Q1】プールの塗装の寿命はどのくらい?
プールの塗り替え周期は、一般的に5〜10年といわれています。
具体的な塗り替え時期は、プールの使用頻度、環境、日々のメンテナンス状況によって大きく異なります。
屋外プールは5年から7年、屋内プールは7年から10年が一般的です。
温水プールは使用頻度により3年から5年で塗り替えが必要です。
学校プールは年1回の開放前点検で状態を確認しましょう。
学校プールを含む一般的なプールの大規模改修頻度は、築後25年程度といわれていますが、部分的な改修を行うケースも多いです。
プールの防水は最低でも10年に一度程度のメンテナンスが必要です。
状況によってはより早いスパンでの対応が必要な場合もあるでしょう。
【Q2】プールの塗装にかかる費用の相場は?
プール塗装にかかる費用相場は、プールの種類、サイズ、使用する塗料の種類によって大きく異なります。
一般的なプール塗装の費用相場は、1,500円〜7,000円/㎡です。
より高度な工法を使用する場合、費用は上昇します。
25メートルプールの塗装費用の相場は、おおよそ150万円〜300万円程度です。
より耐久性の高い工法や特殊な塗料を使用する場合は総額で400万円以上になる可能性があります。
水深による工法差や、オーバーフロー修繕の有無によっても、工事費は変わります。
温水プールは特殊工法が必要で、通常の1.5倍程度の費用を見込む必要があるでしょう。
プール塗装の費用は、使用する材料や工法、プールの状態によって大きく変わります。
正確な見積もりを得るには専門業者に相談することをおすすめします。
【Q3】プール塗装専門業者の選び方は?
プールの塗装を検討する際は、公認プール施工実績のある業者を選ぶのが基本です。
施工実績と技術力を重視して選びましょう。
品質保証制度の有無、アフターサービス体制も重要な判断基準です。
緊急時の対応力も確認が必要です。
見積書の内訳明細、工程表、使用材料のチェックや、参考施工例の現地確認も推奨されます。
まとめ
プール塗装は一般建築塗装とは異なる専門技術が必要です。
用途や水深による負荷の違い、温水や薬品による影響など、プール特有の条件を考慮した適切な対策が重要です。
専門業者による計画的な維持管理により、安全で快適なプール環境を長期的に維持することができます。施設の特性を理解し、適切な塗装管理を行うことで、利用者に安全で快適な水泳環境を提供できるでしょう。
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プール施設の塗装などでお困りの際は、ぜひ「創建ペイント」まで、お気軽にご相談ください。
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施工品質においても、そういった積み重ねが
大きな信頼につながっています。
※2023年8月現在
実績例
物件名 | 総戸数 | |
---|---|---|
三田エリア | ルナ三田フラワータウン | 60 |
ルナ三田ウッディタウンあかしあ台 | 82 | |
ルナ三田ウッディタウンわんぱくスクエア | 108 | |
ルナ三田ひばりが丘 | 149 | |
神戸エリア | パークヒル神戸小倉台 | 75 |
ルナ藤原台中町パークフロント | 82 | |
ルナ上津台 | 81 | |
ルナ北六甲116 クルムの街 | 116 | |
西神戸・ 阪神エリア |
ルナ西神中央 | 97 |
ルナ塚口 | 52 | |
ルナ昆陽池公園 | 51 | |
東大阪・ 北摂エリア |
ルナ南摂津 | 80 |
ルナ加納 | 71 | |
ルナ山本 | 57 | |
大阪市内・ 南大阪エリア |
ルナタウン島屋 | 55 |
ルナ城山公園 | 52 | |
ルナ東百舌鳥 | 109 | |
ルナ原山台 | 46 | |
京都エリア | ルナシティ同志社山手 | 237 |
街を拓き、家を建てる。
その先の未来まで考えながら
住まいづくりを積み重ねた結果が、
1万戸超の金字塔に。
商号 |
株式会社 創建 |
---|---|
創立 |
昭和58年3月1日 |
設立 |
昭和61年9月4日 |
資本金 |
8,000万円 |
代表者 |
代表取締役会長 吉村 孝文 代表取締役社長 吉村 卓也 |
執行役員一覧 |
執行役員 大下 憲二 執行役員 岡本 賢二郎 |
本社所在地 |
〒541-0047 |
東京支店所在地 |
〒101-0041 |
売上高 |
151.3億円(令和5年5月期) |
従業員数 |
従業員数 190名 創建グループ総数 343名(令和5年5月期) |
事業内容 |
建売住宅・マンション等の販売/オフィスビル商業施設等の賃貸/ |

大阪府と連携し
ZEHの普及に取り組んでいます
ZEHとは、住宅の高断熱化と省エネルギー設備機器により消費エネルギーを減らしつつ、太陽光発電等によりエネルギーをつくることで、年間で消費する住宅のエネルギー量の収支が概ねゼロとなる住宅のことです。創建・小林住宅ではZEHの普及を進める大阪府の協力事業者として連携協定を締結し、ZEH宿泊体験を提供しています。

本社所在地
本社所在地 |
〒541-0047 |
---|
施工エリア
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外壁塗装の参考文献
- 住宅リフォーム推進協議会
https://www.j-reform.com - 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
https://www.chord.or.jp/index.html?red_param=220106 - 一般社団法人日本塗装工業会
https://www.nittoso.or.jp - 一般社団法人外壁塗装協会
https://tosouginoushi.com