【外壁カバー工法】外壁重ね張りの基礎知識から費用相場まで徹底解説 | 大阪の外壁塗装業者なら創建ペイント(創ペン)

住宅の外壁リフォームにおいて注目を集める工法が「外壁カバー工法」です。
既存の外壁を活かしながら新しい外壁を重ねる工法により、工期短縮とコスト削減が実現可能です。
この記事では、経年劣化による外壁の問題解決に向け、外壁カバー工法の特徴や施工方法、費用相場まで具体的に解説していきます。

この記事の監修者

創建ペイント
谷口 知史

・2級建築士
・一般建築物石綿含有建材調査者

現場管理として20年間、在来木造住宅と2×4住宅や住宅リフォームの現場管理を経て、建築業界の知識と経験を深めてきました。
株式会社創建に入社後、創建ペイントの外壁塗装の現場管理に従事し、戸建住宅を中心に商業施設や大型マンションなどの現場フォローも担当しています。

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外壁カバー工法とは？メリット・デメリットを解説

古くなった外壁を撤去せず、新しい外壁材を上から重ねる工法が「外壁カバー工法」です。
工期が短く費用を抑えられる外壁リフォーム手法として注目されています。
メリット・デメリットを見ていきましょう。

外壁カバー工法の基本的な仕組み

外壁カバー工法は既存外壁の上から新しい外壁材を重ねて施工する手法です。
従来の張り替え工事では必要だった既存外壁の撤去作業が不要となり、工期短縮とコスト削減を実現します。

主な外壁材には2種類あります。
1つは金属製パネル材である金属系サイディング、もう1つは耐候性に優れた特殊鋼板であるガルバリウム鋼板です。
金属系サイディングについては、アルミニウム合金やガルバリウム鋼板など、用途に応じて素材を選択できます。

まず下地材を取り付けて、新しい外壁材の固定基盤を作ります。
防水シートを設置し、雨水の侵入を防止します。
最後に外壁材の内側に空気の流れを確保する通気層を設けることで、結露防止効果も期待できます。

外壁カバー工法のメリット

外壁カバー工法の最大の魅力は、工期とコストの大幅削減です。
従来の外壁工事と比べて工期は半分程度、工事費用は20～30%削減できます。
さらに既存外壁を撤去しない工事のため、近隣への迷惑を最小限に抑えられる、工事中も普段通りの生活が送れる、環境に優しい工事などのメリットがあります。

既存外壁が断熱材として機能するため冷暖房効率が改善され、光熱費の削減にもつながるでしょう。
外壁が二重構造となることで防音効果も高まり、より快適な住環境を実現できます。

外壁カバー工法のデメリット

既存外壁の劣化状態によっては施工できないケースもあります。
重量が増えることにより構造的な問題が生じる可能性も否定できません。

根本的な外壁の劣化対策としては不十分な場合もあるでしょう。
外壁の厚みが増すため、軒先や窓周りの納まりにも工夫が必要です。

積雪地域では、雪の重みによる負荷が増えることに注意しましょう。
外壁の状態確認が難しい場合は、隠れた問題を見落としてしまうリスクもあります。

外壁カバー工法の施工手順と注意点

信頼性の高い施工には、綿密な計画と正確な工程管理が不可欠です。
現場の状況に応じた適切な判断と、専門的な技術力による確実な作業遂行が求められます。
施工における重要なポイントと、品質確保のための注意点を解説します。

下地調査と補修

外壁カバー工法を行う際、下地処理は非常に重要な工程です。
既存の外壁が新しい外壁材の土台となるため適切な下地処理が必要になります。

まず、既存の外壁材の状態を詳しく確認します。
雨漏りやひび割れ、腐食などの問題がないかどうか入念にチェックしましょう。
腐食や著しい劣化が見られる場合は、施工自体が難しくなってしまいます。

防水シートの施工

外壁カバー工法では、状況に応じて防水シートの施工が必要です。
築20年以上を経過した建物では、原則として透湿防水シートを貼り付けるのがおすすめです。
防水シートを貼ることで雨漏りのリスクを低減できます。

シート材は、塩化ビニルやゴムなど耐久性の高い合成素材を使用するのが一般的です。
シートの破損や傷は雨水侵入の原因となるため注意しましょう。

新しい外壁材の取り付け

外壁材の種類は、建物の特性や予算に応じて決定します。
施工手順は製品マニュアルに厳密に従いましょう。
施工ポイントは次の通りです。

• 胴縁の適切な取り付け
• 水切り材の設置
• 外壁材の固定
• 出隅・入隅の処理
• コーキング処理

内部結露を防ぐために、既存の外壁と新しい外壁の間に適切な通気層を設ける必要があります。
建物全体の重量バランスを考慮し、耐震性を維持しましょう。
適切な施工を行うことで、見た目の改善だけでなく耐久性や防水性の向上も期待できます。

外壁カバー工法に使用される主な材料

外壁材の選択は建物の性能と美観を大きく左右します。
各種材料の特性を理解し、建物の条件や予算に応じた最適な選定が重要です。
代表的な外壁材の特徴と選定ポイントを解説します。

金属系サイディング

金属系サイディングは、軽い素材なのに長持ちするのが特長です。
特にアルミニウム合金製品は錆びにくく、長期間にわたる使用に適しています。

デザインのバリエーションも豊富で、選び方も自由自在です。
建物の雰囲気に合わせて選べます。

雨や日差しに強く、安全性確保にも効果的で、火事からも建物を守ります。
表面処理技術の進歩により、メンテナンスも簡単になりました。

工事期間も短くて済むため、施工費用を抑えることもできます。
リサイクル可能な素材であり、地球環境にやさしい外壁として注目されています。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は、鉄に特殊な金属をコーティングした外壁材です。
一般的な亜鉛めっき鋼板と比較すると、約3～6倍の耐用年数を誇り、沿岸部でも錆びにくいです。

軽量で建物構造への負荷が少なく、施工もスムーズに進めやすいでしょう。
自由に形を変えることができ、さまざまなデザインの建物にも使用できます。

耐候性に優れており、雨や日差しに強く、長期間使っても丈夫さを保ちます。
見た目の種類も豊富で価格も手ごろなため、人気が高まっている外壁材です。

窯業系サイディング

窯業系サイディングはセメント系材料による高い耐火性が特徴です。
繊維補強セメントにより、優れた強度と耐久性を実現します。

豊富なデザインバリエーションにより外観の自由度が高くなります。
重さはありますが、丈夫で長持ちです。
防火性能が高く、安全性を重視する建物に向いています。

耐候性に優れていますが、寒冷地では凍害対策が必要な場合もあります。
適切な対処を施せば、厳しい条件下でも安定した性能を発揮できるでしょう。
汚れたときは塗り直しも可能なため、メンテナンス性も良好です。

外壁カバー工法の費用相場と影響する要因

外壁カバー工法の導入には適切な予算計画が欠かせません。
工事費用は建物の状況や選択する材料により大きく変動します。
予算設定の目安となる費用相場から、具体的な見積もりのポイントまで詳しく解説します。

外壁カバー工法の一般的な費用相場

一般的な戸建て住宅における標準的な費用の目安は、坪単価で15万円～25万円程度です。
100平方メートル規模の住宅では、総額150～250万円程度が目安ですが、地域や施工業者により価格差は生じます。

材料費と施工費の比率はおおむね6:4程度です。
別途、足場設置費用として10～15万円ほど必要です。
最終的な見積もりには、消費税も必要なので注意しましょう。

費用に影響する主な要因

工事費用はさまざまな要因で変動します。
外壁に使う材料の種類や、家の形、大きさによって金額は大きく変わってきます。
地域による人件費の違いや、工事を行う時期によっても費用は変動するため、じっくりと検討する必要があるでしょう。

コスト削減のポイント

費用を抑えるためには、まず複数の業者から見積もりを取り、費用を比較することをおすすめします。
工事の依頼が少ない時期を選べば、割引が期待できます。

住宅改修の補助金制度を利用すれば、自己負担の軽減も可能です。
必要な部分だけを工事対象とすることで費用を抑えることもできます。
予算に合った材料を選びつつ、長く使える素材を選ぶことで、将来の修理費用の節約につながります。

外壁カバー工法に関するよくある質問

施工を検討する際には様々な疑問点が生じます。
専門家の立場から、施工経験に基づく具体的な回答を提供します。
施工計画の立案や業者選定の際の参考として、重要なポイントを解説していきます。

【Q1】外壁カバー工法の耐用年数はどのくらいですか？

使用材料により15年から30年程度の耐用年数が期待できます。
金属系サイディングの場合、20年以上の耐用年数が一般的です。

施工品質や環境条件により実際の耐用年数は変動します。
定期的なメンテナンスを行うことで、長期使用が可能になるでしょう。

【Q2】外壁カバー工法は全ての家で施工可能ですか？

外壁カバー工法は、全ての家で施工できるわけではありません。
既存の外壁が下地まで傷んでいない場合は適していますが、下地まで傷みが及んでいる場合はカバー工法ではなく張り替えがおすすめです。

特定の建物構造や地域では、耐火構造や防火構造の基準により、外壁カバー工法の施工ができない場合もあります。
ALCなどの外壁材は強度が保てない可能性があるため、カバー工法は適しません。
建物の構造や外壁の状態、法規制、安全性の観点から、専門家による事前調査と適合性判定が必要です。

【Q3】外壁カバー工法の工事期間はどのくらいですか？

標準的な戸建て住宅で1週間から2週間程度が目安です。
一般的な外壁に比べると、工事期間は半分ほどで済みます。

雨の日は作業できず、夏の暑い時期や冬の寒い季節は作業が遅くなることもあるでしょう。
工事の全体期間には、足場の設置から撤去の時間も含まれています。
天候条件や工事範囲により期間は変動します。

まとめ

外壁カバー工法は工期短縮とコスト削減を実現する効果的な改修手法です。
既存の外壁を活かしながら外観をきれいにし、今まで以上に丈夫にしてくれます。
施工前の入念な調査を行い、信頼できる業者を選ぶことで、満足度の高いリフォームが実現できるでしょう。

創建ペイントでは豊富な施工実績に基づく確かな技術で、お客様のニーズに最適な外壁カバー工法を提案させていただきます。
外壁リフォームをご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。

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