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【意外と知らない?】ウォシュレット(温水洗浄便座)の正しい使い方と掃除方法

日本の家庭に欠かせない存在となった「ウォシュレット」
毎日何気なく使用している便利な機能も、実は正しい使い方を知らないことで効果が半減したり肌トラブルを引き起こしたりする可能性があります。

快適さと清潔さを追求するウォシュレットの基本操作から掃除方法、節電テクニックまで徹底解説します。

[mokuji]

ウォシュレットの基本的な操作方法

日常で何気なく使っているウォシュレットですが、機能や使い方を知ることでより快適に使うことが可能です。
基本的な操作から見ていきましょう。

おしり洗浄とビデ洗浄の違いと使い分け

おしり洗浄は用を足した後の局部周辺に付着した汚れを洗い流す機能です。
一方ビデ洗浄は生理時など女性の局部周辺を洗い流す目的で使用されます。
両者の大きな違いはマッサージ機能の有無にあり、ビデ洗浄には一般的にマッサージ機能が付いていません。

洗浄の種類や名称はメーカーによって異なります。
TOTOでは「おしりソフト洗浄」という優しい水流で洗い流す機能があり、LIXILでは「パワフル洗浄」と「マイルド洗浄」を選べるようになっています。

各機種によって水流の強さや角度など細かな調整が可能なモデルが増えており、自分の好みに合わせて設定できるのが魅力です。
購入時にはカタログや説明書で機能をチェックしておくと便利でしょう。

リモコンボタンの種類と基本機能

ウォシュレットのリモコンには主に「おしり」「やわらか」「ビデ」といった洗浄機能のボタンが配置されています。
洗浄の強さは【-】【+】ボタンで自由に調節が可能です。

リモコンの設置場所によって「袖リモコン」と「壁リモコン」に分かれます。
袖リモコンは便座本体の袖部分にボタンがあるタイプで、壁リモコンは壁面に取り付けて使用するタイプです。

洗浄機能について、以下のような特徴があります。

  • 洗浄位置の調整機能(前後の位置調整)
  • 水圧調整機能(弱めから強めまで)
  • 温水温度調整機能(冷たいから温かいまで)
  • 特殊洗浄機能(マッサージ洗浄、ムーブ洗浄など)

高機能タイプにはマッサージ洗浄やノズルが動きながら洗浄するムーブ機能も搭載されており、より快適な洗浄が楽しめます。

初めての方向けの使用手順

ウォシュレットの正しい使用手順は次のとおりです。

  • (1) 便座に座る
  • (2) 用を足す
  • (3) 洗浄ボタンを押す
  • (4) 水圧調節
  • (5) 洗浄終了
  • (6) 拭き取り

まず便座に深く腰かけて用を足します。
便座に深く座ることで洗浄ノズルが適切な位置に当たりやすくなります。

おしりボタンを押して洗浄を開始し、水圧は自分の好みに調節しましょう。
洗浄時間は5~6秒程度で十分です。
洗浄が終わったら止めボタンを押し、トイレットペーパーで水分を拭き取ります。

立ち上がる際には便座後ろの水滴も拭き取るとよいでしょう。
ウォシュレットにはシャワー使用中に洗浄位置を前後に調節できる機能もあります。

間違いやすい使い方と注意点

ウォシュレットは正しく使わないと肌トラブルの原因になることもあります。
間違いやすいポイントと注意点を見ていきましょう。

適切な洗浄時間と水圧

温水洗浄の適切な時間は一般的に5~10秒が推奨されています。
長時間の洗浄は皮膚への負担になってしまうからです。

皮膚に必要な皮脂が洗い流されると肛門のバリア機能が失われ、かゆみやかぶれなどの皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。
必要以上に洗いすぎないよう注意しましょう。

水圧設定についても同様に注意が必要です。
強すぎる水圧は皮膚を傷める原因になります。
お尻に心地よく当たる程度の弱めの水圧に設定するのが望ましいでしょう。
特に敏感肌の方は弱めの水圧から試してみることをおすすめします。

避けるべき使用法とリスク

ウォシュレットを使う際、避けるべき使用法がいくつかあります。
先にトイレットペーパーで拭いてから洗浄する方法は避けましょう。
汚れをこすりつけることになり、逆効果です。

洗浄水の温度を高くしすぎると、皮膚への刺激が強くなり乾燥やかぶれを引き起こす可能性があります。
ウォシュレットは正しい方法で使いましょう。

ウォシュレット症候群の原因と予防

ウォシュレットを過度に使用すると「温水便座症候群」と呼ばれる症状を引き起こす恐れがあります。
肛門部のバリア機能が低下し、かゆみなどの不快症状が現れる状態です。

皮膚のバリア機能を担う「皮脂膜」が温水で洗い流されると、外部からの有害物質の侵入を防げなくなります。
の結果、バイ菌が増殖し、炎症やかゆみを引き起こすことがあります。

症状を予防するためには洗浄時間を短くし、水圧は弱めに設定することが大切です。
肌が弱い方は使用頻度を減らすことも検討してみましょう。
乾燥肌の方は洗浄後に保湿クリームを使用するのも効果的です。

ウォシュレットの掃除方法とコツ

清潔に使い続けるためには定期的なお手入れが欠かせません。
効果的な掃除方法とポイントを紹介します。

ノズルの掃除テクニック

ノズル掃除の基本手順は次のとおりです。
まずノズル掃除ボタンを押してノズルを引き出します。
次に固く絞ったタオルでノズルを優しく拭きます。
頑固な汚れには中性洗剤を薄めたものを使うとよいでしょう。

ノズルは濡れたまま収納されるため乾燥しにくく、カビや水垢が発生しやすい場所です。
週に1回程度のこまめなお手入れが大切になります。

力を入れすぎるとノズルが折れる可能性があるため、ゴム手袋をつけてノズルを支えながら優しく拭くことがポイントです。
洗剤を使った後は必ず水拭きして洗剤が残らないようにしましょう。

本体とリモコンの清掃方法

ウォシュレット本体とリモコンは、精密機器や電子部品が使われているため、正しい方法で清掃することが大切です。
まず電源プラグを抜きます。
もし電気プラグを抜かずに掃除する場合は、水や洗剤が本体内部に入らないように注意しなければなりません。

柔らかい布やペーパーを水で濡らし、固く絞って本体表面をやさしく拭きましょう。
汚れが気になる場合は薄めた中性洗剤を使用し、最後に水拭きして洗剤が残らないよう注意してください。

洗剤は、直接本体にかけてはいけません。
細かい部分は、綿棒や布を巻いた割り箸などで優しく拭きあげましょう。

便座カバーについては、センサーが働かなくなる可能性があるため、一般的には取り付けない方がよいとされています。
衛生面が気になる場合は、こまめな掃除を心がけると良いでしょう。

お手入れの頻度

ウォシュレットのパーツごとの推奨お手入れ頻度は次のとおりです。

清掃箇所 推奨清掃頻度
ノズル 週に1回程度
本体表面 週に1回程度
便座裏側 月に1回程度
便座の取り外し清掃 年に1回程度

便座を外して行う大掃除は、年に一回、年末の大掃除の時などに行うとよいでしょう。
便座と便器の間に溜まった汚れは放置すると臭いの原因になります。

ウォシュレットトイレは約10年で寿命を迎えるとされています。
ゴムパッキンが劣化して水漏れを起こすなど消耗品部分が破損することがあるので、古くなったら買い替えも検討しましょう。

便利機能と節電方法

ウォシュレットには多彩な機能があります。
便利な機能の活用法と電気代を抑える方法を解説します。

乾燥機能と脱臭機能の活用法

乾燥機能は洗浄後に便利な機能です。
お尻を水で洗浄した後にトイレットペーパーで拭くと紙が水浸しになることがありますが、乾燥機能を使えばその問題を解決できます。
トイレットペーパーで軽く水分を拭き取った後に使うと効率的です。

脱臭機能は便座にフィルターが設置されており、臭いを軽減する効果があります。
中には「パワー脱臭」機能がついている機種もあり、強力に臭いを吸引します。
フィルターは定期的に交換や掃除が必要なので、説明書を確認しておきましょう。

電気代を抑える節電設定

各メーカーは節電機能を搭載しています。
TOTOの「おまかせ節電」はあまり使わない時間帯を自動で学習して便座温度を下げる機能です。
「タイマー節電」は設定した時間帯に自動で便座と温水のヒーターを切ります。

LIXILの「スーパー節電」はトイレを使わないときに自動で便座温度と温水温度を下げる機能です。
パナソニックの「かしこく節電」は使わない時間帯を学習して効率よく節電します。

人が便座に座るのをセンサーで感知し、使うときだけ便座を温かくする省エネ機能を搭載した機種も増えています。
普段はヒーターを切っておき、使用時だけ機能するので電気代の節約が可能です。

その他の便利機能

高機能ウォシュレットには便利な特殊機能が搭載されています。
「オート機能」は人の動きに合わせて自動で作動し、便器に近づくと自動で便ふたが開き、立ち上がると自動で流す機能です。

「ほのかライト」は人を感知して足元・トイレの鉢内をやさしく照らします。
夜中にトイレに行った際に「眩しい灯りのせいで目が冴える」のを防ぐ効果があります。

「音姫機能」はトイレを使う際の音を人工的な水音でかき消す機能です。
音が気になる場所で役立つ機能で、公共施設や商業施設でも広く導入されています。

まとめ

ウォシュレットは正しく使うことで快適さと清潔さを両立できる優れた設備です。
おしり洗浄とビデ洗浄の使い分けや適切な洗浄時間・水圧の設定を心がけることで肌トラブルを予防できます。
洗いすぎによる「温水便座症候群」には注意が必要で、5〜6秒程度の短い洗浄時間を守ることが大切です。

ノズルや本体は週に1回程度の定期的な掃除で清潔に保ち、便座を外しての大掃除は年に1回行うとよいでしょう。
乾燥機能や脱臭機能を活用すれば快適性が向上し、各メーカーの節電機能を使えば電気代も抑えられます。
日常的に使う設備だからこそ、正しい知識と使い方でウォシュレットを長く快適に使い続けましょう。