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【トイレの水が流れない】原因とすぐできる対処法を分かりやすく解説

水を流そうとしたらレバーが重い、水が勢いよく流れない、まったく水が出ないなど、トイレトラブルは日常生活で突然発生するものです。
この記事ではトイレの水が流れない原因から修理方法、予防策まで解説します。


旧澤 はるか(創建リフォーム)

インテリアコーディネーター
カラーコーディネーター
キッチンスペシャリスト

前職ではリフォーム会社の営業職として家族状況の変化やライフステージに合わせた最適なリフォームプランを提案してきました。
株式会社創建に入社後、リフォームコーディネーター・カラーコーディネーターとして、色彩の配色を活かしたリフォームコーディネートを行っています。

    トイレの水が流れない原因とは?

    トイレの水が流れない問題は大きく分けて「水がタンクに溜まらない」か「タンクから便器に水が流れない」かのどちらかです。
    原因が異なるため、正確な判断をすることが大切です。

    水が流れない原因の基本

    トイレは給水管から水を取り込み、タンクに貯水し、レバー操作でフラッパーを開いて排水する仕組みになっています。
    家庭用トイレはこの単純な原理で動いていますが、タンク内部は給水機構と排水機構という2つの重要パーツから構成されています。

    給水機構にはフロートバルブやボールタップがあり、タンク内の水位を調節します。
    排水機構にはフラッパーやサイフォンがあり、レバー操作時に開閉して水を便器に流しているのです。
    これらの部品のどれか一つでも不具合があると、水が正常に流れなくなるトラブルが発生します。

    主な原因の種類

    フロートバルブの故障は典型的な問題です。浮き球が正しく動かないと水位調節ができず水が溜まりません。
    動きが悪い、水位が低いなど明らかな症状があれば、調整や交換を検討しましょう。

    ボールタップの劣化や詰まりも水が溜まらない原因です。
    ボールタップは給水口の役割を担うため、不具合があると水がタンクに入らなくなります。

    フラッパーの変形や劣化は水が便器に流れなくなる主な原因です。
    古くなったフラッパーはゴムが固くなり密閉性が失われ、タンクの水が少しずつ便器に漏れ出す現象が起きます。

    水がまったく出ない場合は、水道の元栓や止水栓が閉まっているか確認しましょう。
    特に修理やメンテナンス後に発生しやすいため、最初に確認するとよいでしょう。

    水が流れない時にチェックすべきポイント

    問題が発生したときはまず自分でできる範囲で原因を特定しましょう。
    多くの場合、専門知識がなくても対処可能です。

    フロートバルブやボールタップの確認

    フロートバルブが水面に対して垂直に動くか確認します。
    動きが悪い場合は清掃や交換が必要です。
    フロートバルブのアームが曲がっていたり、浮き球に水が入っていたりすると正確に水位を検知できません。

    ボールタップの給水口に異物や水垢が詰まっていないか確認します。
    詰まりがある場合は清掃しましょう。
    歯ブラシなどでやさしくこすると水垢は落ちやすいです。

    フロートバルブのチェーンやワイヤーが絡まっていないか、動作を妨げていないか点検してください。
    チェーンが長すぎるとトイレのレバーを操作してもフラッパーが十分開かないことがあります。

    タンク内の水位確認

    タンク内の水位が調整ラインより低い場合、フロートバルブを調整して適切な位置まで水位を上げます。
    水位が高すぎるとオーバーフロー管から水が流れ出してしまい無駄になってしまうため注意が必要です。

    水位マークがタンクにない場合はオーバーフロー管の上端から約2.5cm下が適切な水位です。
    この高さに水位を調整することでトイレが正常に流れるようになります。

    水が全く溜まらない場合は給水系統の問題、溜まるが流れない場合は排水系統の問題である可能性が高いです。
    切り分けによって検討すべき修理方法が変わってきますので、まずはタンク内の状態をしっかり確認しましょう。

    配管の詰まりやトラブル

    トイレの水が流れないとき、主に以下のような原因があります。

    原因 詳細 対策
    フロートバルブの故障 フロートバルブが正常に動かないと水が流れない フロートバルブの修理または交換
    ボールタップの不具合 ボールタップが水の流れを調整できない ボールタップの修理または交換
    タンク内の水位が低い 水位が低すぎると水が流れない タンクに水を追加する フロートバルブを調整
    配管の詰まりや破損 配管に詰まりや破損があると水流れが悪くなる 配管の清掃や修理
    オーバーフロー管の不具合 オーバーフロー管が詰まっていると水が流れない オーバーフロー管の清掃または交換

    排水管の詰まりはラバーカップ(スッポン)を使用して解消できる場合が多いです。
    便器の奥まで押し込み、何度か強く押し引きすることで詰まりが取れます。

    給水管の凍結は寒冷地や冬季に起こりやすい問題です。
    温かいタオルを巻いたり、ドライヤーで温めたりすることで対処しましょう。
    凍結防止ヒーターの設置も有効です。

    配管の接続部から水漏れがないか確認します。
    水漏れがある場合はパッキンの交換が必要になります。
    床に水染みがある場合は排水管からの漏れかもしれません。

    自分でできる簡単な修理方法

    トイレトラブルの原因によっては自分で修理可能です。
    以下では簡単な修理方法を基本的な工具と手順を見ていきましょう。

    フロートバルブの調整や交換方法

    フロートバルブの調整はアームを曲げて水位を上げ下げします。
    時計回りに回すと水位が上がり、反時計回りでは下がります。
    調整後は必ず水を流して確認しましょう。

    フロートバルブの交換手順は、水を止める→タンクの水を抜く→古いフロートバルブを取り外す→新しいものを取り付ける→水漏れがないか確認します。
    交換用フロートバルブはトイレのメーカーや型番に合わせて購入することが重要です。

    ボールタップの修理手順

    ボールタップの清掃は給水口のフィルターに詰まりがある場合に有効です。
    小さなブラシや歯ブラシで優しく清掃します。
    強くこすりすぎると部品を傷める可能性があるので注意が必要です。

    ボールタップ本体の交換方法は、止水栓を閉める→タンクを空にする→古いボールタップを取り外す→新品を取り付ける→水漏れチェックという手順です。

    ボールタップのゴムパッキンのみが劣化している場合はパッキンだけを交換する方法もあります。
    修理や交換後は必ず水漏れがないか確認し、24時間程度様子を見ましょう。

    タンク内の水位調整方法

    水位調整ネジを時計回りに回すと水位が下がり、反時計回りに回すと水位が上がります。
    少しずつ調整し、都度水を流して確認するとよいでしょう。

    調整後は必ずトイレを数回流して水位が安定しているか確認しましょう。
    一度の調整で完璧にならない場合もあるため、何度か微調整が必要になることもあります。

    節水型トイレの場合は水位が従来型より低くなるように設計されています。
    水位が低いからといって必ずしも故障というわけではありません。

    近年のトイレには水位調整マークが付いているものが多く、マークに合わせることで適切な水量を確保できます。
    取扱説明書を参照すると良いでしょう。

    配管の簡単なチェック方法

    排水管の詰まりチェックはトイレットペーパーや水が流れる速度で判断できます。
    流れる速度が遅い場合は詰まりの可能性があるため注意が必要です。

    給水管のチェックはタンクに水が溜まらない場合に行います。
    止水栓が開いているか確認し、水圧不足の可能性も考慮しましょう。

    トイレの水が流れない場合、確認すべきポイントについて以下のポイントがあります。

    • レバーを操作したときの動きや抵抗感
    • タンク内の水位
    • タンク内の部品の状態
    • 便器内の水の流れ
    • 配管の状態

    配管接続部の水漏れチェックはタンクと便器の接続部、床との接続部に水染みや湿りがないか確認しましょう。

    修理が難しい場合は専門業者に依頼しよう

    自分で対処できない場合は早めに専門業者に相談しましょう。
    長期間放置すると二次被害のリスクが高まります。

    修理が難しい原因とは?

    タンク内部の複雑な機構の故障は素人修理が困難です。
    最新型トイレは電子制御部品を含む複雑な構造になっており、専門知識がないと対応できません。

    便器内部の排水路の詰まりはアクセスが難しく、専用工具がなければ対処できません。
    奥深くの詰まりは高圧洗浄機などの専門機材が必要になります。

    ウォシュレットなどの電気系統の故障は漏電の危険があるため、専門知識を持つ業者への依頼が必須です。
    自己判断での修理は感電や火災の原因になる可能性があります。

    業者に依頼する際の注意点

    業者に依頼する際は、予算に合わせた選択が大切です。
    複数の業者から見積もりを取り、料金体系を比較検討します。
    出張費、基本料金、部品代など、内訳を明確にしてもらいましょう。

    メーカー保証期間内の場合はメーカーの修理窓口に連絡するとコスト削減になる可能性があります。
    保証書を確認し、該当する場合は活用しましょう。

    実績や口コミを確認し、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
    住宅設備専門の修理業者が望ましいでしょう。

    緊急時の駆けつけサービスは基本料金が高額になる傾向があります。
    緊急性が低い場合は計画的に修理依頼をしましょう。

    トイレの水が流れない予防方法とメンテナンス

    問題が発生する前に予防するのが最も効率的です。
    定期的なメンテナンスと適切な使用方法でトラブルを未然に防ぎましょう。

    定期的なメンテナンスが重要

    年に1〜2回はタンク内の点検と清掃を行い、水垢や錆の蓄積を防止します。
    タンク内の汚れは部品の劣化を早める原因になります。

    フロートバルブやフラッパーなどのゴム部品は3〜5年で劣化するため、定期的な交換がおすすめです。
    少しの違和感があれば早めに交換することで大きなトラブルを防げます。

    止水栓を定期的に開閉して固着を防止し、緊急時にスムーズに使えるようにしておきましょう。
    数か月に一度、止水栓を閉めて再度開くだけでも効果があります。

    適切な使用方法

    トイレットペーパー以外の異物を流さないことが重要です。
    ウェットティッシュ、生理用品、綿棒などは詰まりの原因になります。
    適切に処分しましょう。

    一度に大量のトイレットペーパーを流さず、必要に応じて数回に分けて流します。
    大量のトイレットペーパーは排水管の詰まりの原因になります。

    トイレ洗浄剤は製品の指示に従って適切に使用しましょう。
    タンク内に直接入れるタイプは部品劣化を早める可能性があります。
    便器内に設置するタイプがおすすめです。

    子供のおもちゃなどが誤って流されないよう、トイレの蓋を閉める習慣をつけるとよいでしょう。
    小さな異物でも詰まりの原因になります。
    特に小さなお子さんがいる家庭では注意が必要です。

    まとめ

    トイレの水が流れない原因はさまざまですが、適切な知識があれば多くは自分で解決可能です。
    タンク内の部品トラブルなら調整や交換で対処できますし、詰まりには適切な道具と手順で対応できます。

    自分での修理が難しい場合は早めに専門業者に依頼しましょう。
    経験豊富な業者なら迅速かつ問題を解決してくれます。
    見積もりを取る際は複数の業者に依頼し、比較検討することが大切です。

    修理ではなく交換となった場合は、補助金の活用で費用負担を下げることも可能です。
    水回りは家の中でも特に重要な設備ですので、大切に扱いましょう。