トイレのつまりは自分で直せる!?原因と解決方法まとめ

誰もが一度は経験するトイレのつまり。
あわてず対処すれば自分で解決できる場合が多いです。
本記事では、つまる主な原因から家庭でできる解消法、専門家に依頼すべき状況まで詳しく解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
トイレのつまりの原因とは?
つまる原因は多様ですが、適切な対処法を知るためにはまず何が原因なのかを把握することが大切です。
【原因1】トイレットペーパーの使い過ぎ
トイレットペーパーの使用量が多すぎると水に溶ける前に詰まりを引き起こします。
一度に大量のペーパーを流すと、十分に溶解する前に固まり配管を塞いでしまうのです。
特に近年普及している節水型トイレは水量が少ないため、通常のトイレより詰まりやすい傾向にあります。
一般的なトイレでは1回あたり3〜4枚程度が適切な使用量とされています。
また、プレミアムタイプやふわふわの厚手ペーパーは普通のものより水に溶けにくく、詰まりの原因になりやすいといえるでしょう。
毎日使うものだからこそ、適切な使用量を守ることで多くのトラブルを未然に防げます。
【原因2】不適切なものを流した
トイレに流せるものは限られています。おむつや生理用品などの衛生用品は水を吸収して膨張するため、配管内で詰まります。
特にウェットティッシュやおしりふきは水に溶けない素材でできており、トイレつまりの主要な原因の一つといえるでしょう。
トイレに流すのは「トイレットペーパーと排泄物」のみという基本ルールを守りましょう。
【原因3】配管の劣化や詰まり
長年の使用で配管内部に汚れや水垢が蓄積し、水の流れを妨げることがあります。
配管の接続部分が劣化によりズレや隙間が生じると、そこに汚物が引っかかりやすくなるのです。
特に築年数が経過した住宅では配管の口径が狭く、現代の使用量に対応できていない場合もあります。
また、地域によっては下水管への木の根の侵入が原因となることもあり、寒冷地では配管内の水が凍結して詰まりを起こすこともあります。
定期的なメンテナンスと適切な使用習慣で配管の寿命を延ばし、トラブルを減らしましょう。
【原因4】水圧の低下や詰まり
十分な水圧がないと汚物を完全に排出できないことがあります。
給水圧が低下すると十分な水量で流せなくなり、汚物が完全に排出されません。
同時に他の水回りを使用することで水圧が分散し、流す力が弱まることもあります。
また、配水タンク内の部品が故障している場合も、十分な水量が確保できずにつまりやすくなります。
マンションなどの高層階では水圧が不安定になりやすい傾向があり、水道本管工事や断水後に水圧が変化して詰まりが発生することも少なくありません。
トイレを流す際は他の水道を使用しないよう注意しましょう。
【原因5】便器の設計や構造上の問題
便器自体の構造がつまりやすい原因になっている場合もあります。
便器の排水口が狭すぎると詰まりやすくなります。
S字トラップ構造を持つ古いタイプの便器は現代の節水型より詰まりが発生しやすいといわざるを得ません。
便器と配管の接続部分の設計不良が詰まりを引き起こすかもしれません。
便器の製造年代によって水の流れる仕組みが異なり、古いモデルはつまりやすいという特徴があります。
また、リフォームなどで便器を交換した際、配管との相性が悪いと詰まりやすくなることがあるため、取り付け時には適合性を十分確認しましょう。
トイレのつまりを自分で解消する前に確認すべきこと
つまりを解消する作業に入る前に、いくつかの確認事項があります。
水の量と流れ具合の確認
まずは便器内の水位と流れ方をよく観察しましょう。
便器内の水位が通常より高いか確認します。
水が引いていく速度が遅い場合は部分的な詰まりの可能性があり、水が全く引かない場合は完全に詰まっている状態と判断できます。
洗浄レバーを押した時の水の動きを観察し、普段と異なる動きをしていないか確認しましょう。
水位が異常に低い場合は給水系統に問題がある可能性もあります。
水の動きを確認することで詰まりの程度や位置を推測しましょう。
使った道具の確認
便器内に詰まりの原因となる物がないか確認します。
便器内に目に見える障害物(トイレットペーパーの塊など)がないか確認しましょう。
子供のおもちゃなど異物が誤って落とされていないか確認することも大切です。
最近流した特殊なもの(ウェットティッシュなど)がないか思い出してみることで、つまりの原因を特定しやすくなるかもしれません。
視認できなくても、便器の奥に見えない異物がある可能性も考慮すべきです。
多くの場合、不適切なものを流したことが原因になっているといえるでしょう。
焦らず慎重に行動すること
あわてた状態で対処すると状況を悪化させかねません。
あせって何度も水を流さないよう注意しましょう。
状況が悪化する可能性があるためです。
床に水が溢れそうな場合は先にタオルやバケツを用意するなど、二次被害を防ぐ準備をしましょう。
電気製品や貴重品を水から遠ざけ、作業前には必ず手袋を着用して衛生面に配慮してください。
トイレのつまりを解消する方法
ここからは実際につまりを解消する方法を紹介します。
【方法1】ラバーカップ(プランジャー)を使う
最も一般的で効果的なつまり解消法です。
便器の排水口にラバーカップを密着させ、空気が漏れないようにします。
ゆっくりと押し込んだ後、勢いよく引き上げる動作を繰り返しましょう。
効果を高めるためには、便器の形状に合ったサイズのラバーカップを選ぶことが重要です。
この方法で多くの一般的なつまりは解消できます。
【方法2】重曹と酢の活用
化学反応を利用した環境にやさしい方法です。
まず重曹を1カップ程度便器に投入します。
次に酢を1カップほど注ぎ、発泡反応を利用しましょう。
最低30分〜1時間程度放置して化学反応を待ちます。
その後、熱湯(沸騰させてから少し冷ました程度)を便器に注ぎ、通常の洗浄をおこなってみましょう。
この方法は軽度から中程度のつまりに効果的で、特にトイレットペーパーによるつまりに適しています。
【方法3】配管用のワイヤー(スネーク)を使う
深部のつまりに効果的な道具を使った方法です。
スネークの先端を便器の奥に慎重に挿入します。
ゆっくりと回転させながら奥へ押し進め、抵抗を感じたら、それが詰まりの原因である可能性が高いです。
無理な力を加えず、慎重に障害物を取り除くように操作しましょう。
使用後はスネークを消毒し、よく乾燥させて保管することが大切です。
家庭用のスネークは比較的安価で手に入り、定期的なメンテナンスにも活用できます。
【方法4】バケツの水で水圧を使う
特別な道具がなくても試せる方法です。バケツに水を8分目程度入れます(約5リットル)。
便器に向かって、一気に勢いよく水を注ぎ、水圧で詰まりを押し流す効果を狙います。
水位が高い場合は先に水を取り除いてから実施しましょう。
2〜3回繰り返すことで効果が出ることがあります。
トイレットペーパーによる軽度のつまりであれば、この方法でも解消できる場合が多いです。
トイレのつまり解消法と必要な道具
方法 | 使用する道具 | メリット | 注意点 |
---|---|---|---|
ラバーカップ (プランジャー) |
ラバーカップ | 安全で簡単、 繰り返し使える |
適切な位置に しっかり当てること |
重曹と酢 | 重曹、酢 | 簡単でエコ、効果的 | 放置時間が必要 (数時間) |
配管用ワイヤー (スネーク) |
ワイヤー、スネーク | 深い詰まりにも 対応できる |
力を入れすぎないこと、 配管に傷をつけないように |
バケツの水 | バケツ、適量の水 | 安価で手軽に試せる | 水を一気に流す タイミングに注意 |
トイレのつまりを防ぐための予防法
つまりを起こさないための日常的な対策も重要です。
定期的な掃除
予防の基本は清潔に保つことです。
週に1回は便器内部をトイレブラシでしっかり洗浄します。
便器のふち裏や見えにくい部分も定期的に清掃しましょう。
トイレクリーナーを使って水垢やカルシウムの蓄積を防ぐことも効果的です。
年に1〜2回は配管洗浄剤を使って予防的なメンテナンスを行うことをおすすめします。
定期的な清掃で汚れの蓄積を防ぎ、水の流れをスムーズに保ちましょう。
トイレットペーパーの使い方を見直す
適切な使用量を守ることが基本です。
まず、1回に使用する量を減らしましょう。
3〜4枚程度が目安です。
溶けやすいシングルタイプを選ぶ、大量に使用した時は2回に分けて流すなどの工夫も良いでしょう。
家族全員が適切な使用方法を理解し実践することで、多くのトラブルを未然に防げます。
厚手タイプは詰まりやすいことも覚えておきましょう。
流す前に確認すること
トイレに流せるものは限られています。
トイレに流せるのはトイレットペーパーと排泄物のみであることを家族全員が理解しましょう。
ウェットティッシュや生理用品は必ずゴミ箱に捨てる習慣をつけることが重要です。
子供のいる家庭ではトイレにおもちゃなどを落とさないよう注意し、ペットのトイレシートや猫の砂などは絶対に流さないよう徹底しましょう。
便器を定期的に点検する
便器の洗浄力や水流に変化がないか定期的に確認します。
タンク内の部品の状態を年に1回は点検しましょう。
水漏れや異音など、異常の兆候がないか注意を払うことも大切です。
築年数が古い場合は、配管の老朽化も考慮して専門業者による点検を検討するとよいでしょう。
定期的な点検で小さな異変に早めに気づくことが、大きなトラブルと出費を防ぎます。
それでも解消しない場合は?
自己解決に限界を感じたら専門家の力を借りましょう。
自分で解消できない場合の対処法
複数の解消法を試しても効果がない場合は、無理をせず専門家に依頼しましょう。
応急処置として、メインの水道元栓を確認しておくことも大切です。
便器からの水漏れがひどい場合は、タンクの止水栓を閉めて水の供給を止めます。
マンションやアパートの場合は管理会社に連絡するとよいでしょう。
保険が適用される場合もあるため、住宅保険の内容を確認しておくことをおすすめします。
専門業者に頼むタイミング
以下のような状況では専門家の判断が必要です。
- 24時間以上経過しても詰まりが解消しない
- 複数の排水口で同時に問題が発生している
- 異臭がする、または逆流が発生している
- 以前にも同じ場所で繰り返し詰まりが発生している
- 配管に深刻な問題がある可能性がある
専門家の持つ高度な技術や専用機材を活用することで、自分では解決できない深刻なトラブルも解決できます。
業者に依頼する際のポイント
最低でも2〜3社から見積もりを取り、費用を比較することが大切です。
出張費、基本料金、追加料金などの料金体系を明確に確認しましょう。
業者の実績や口コミを事前に調査し、24時間対応しているか、緊急時の対応力はどうかなどを確認します。
作業保証や再発時の対応について確認しておくことも忘れないようにしましょう。
【まとめ】トイレのつまりを自分で解消できない場合は専門業者へ
トイレのつまりはよく起こるトラブルですが、多くの場合は自分で解決可能です。
まずは冷静になり状況を把握し、適切な道具で対処しましょう。
ラバーカップや重曹と酢など、家庭にある道具でも効果的に対処できる方法があります。
日頃から適切な使用習慣を身につけ、定期的な掃除を行うことで予防にもつながります。
自力での解決が難しい場合は、無理せず専門業者に相談しましょう。