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【注意喚起】悪質なリフォーム詐欺業者の手口と対策は?失敗しない業者の選び方も解説します

住宅リフォームは大切な家を快適にする重要な投資ですが、残念ながら近年増加傾向にある詐欺被害に注意が必要です。
国民生活センターの2022年の統計によると屋根リフォームだけでも「年間2,885件」もの相談が寄せられています。
悪質業者から身を守るには手口を知り、賢く対策を立てることが大切です。

本記事では詐欺業者の典型的な手口と具体的な対策、失敗しない業者選びのポイントまで詳しく解説します。


旧澤 はるか(創建リフォーム)

インテリアコーディネーター
カラーコーディネーター
キッチンスペシャリスト

前職ではリフォーム会社の営業職として家族状況の変化やライフステージに合わせた最適なリフォームプランを提案してきました。
株式会社創建に入社後、リフォームコーディネーター・カラーコーディネーターとして、色彩の配色を活かしたリフォームコーディネートを行っています。

    悪質なリフォーム詐欺業者の手口とは

    悪質業者は巧妙な手段で契約を迫ります。
    典型的な手口を把握し警戒することで、被害防止に役立てましょう。

    飛び込み営業と無料点検

    「近くで工事していたので」「無料で点検します」と突然訪問し、点検後に契約を迫る手口が住宅リフォーム詐欺では極めて多く見られます。
    国民生活センターによると屋根リフォームに関する相談件数は2022年度で「2,885件」に達し、毎年増加傾向にあります。

    悪質業者は点検中に屋根を故意に破損させたり、実際とは異なる劣化状況を説明したりする手口が多いようです。
    特に屋根や天井裏など自分では確認しづらい場所が狙われやすく、虚偽の説明をされても判断が難しいという特徴があります。

    恐怖心を煽る緊急性の強調

    「雨漏りで家が倒壊する」「今すぐ修理しないと大変なことになる」など不安を煽り即時契約を迫るのは、悪質業者の典型的な手口です。
    自然災害発生後には特に注意が必要です。

    被災地を巡回し「応急処置が必要」と高額工事を提案する事例が数多く報告されています。
    緊急性を強調し冷静な判断時間を与えない業者は疑ってかかるべきです。
    実際、多くの住宅トラブルは即日対応が必須となるケースは稀で、複数の業者から見積もりを取る時間的余裕は十分にあります。
    突然の訪問で慌てずに「家族と相談する」「他社の見積もりも取る」と伝え、その場での契約は避けましょう。

    不当な価格設定と値引き商法

    初回見積もりを相場の3倍以上に設定し「キャンペーン価格」と称して半額以下に値引く手口が多数報告されています。
    「本日中に契約すれば特別価格」と時間制限を設け冷静な判断を妨げる手法も増えているようです。突然の大幅値引きを提示する業者には警戒が必要です。

    適正価格の把握には複数業者からの見積もり比較が欠かせません。
    国や自治体のリフォーム補助金制度も活用することで経済的負担を軽減できる場合があります。
    慌てて契約せず、下調べしてから適正業者に依頼しましょう。

    詐欺業者の典型的な手口 見分けるポイント 対策方法
    飛び込み営業・無料点検 突然の訪問、過度な緊急性の主張 身分証確認、複数社から見積もり
    恐怖心を煽る説明 「危険」「倒壊」など極端な表現 冷静に判断、専門家に相談
    不当な価格設定 大幅値引き、時間制限付きの特別価格 相場調査、複数見積もり比較
    契約書の不備 工事内容・価格の曖昧な記載 契約前に細部まで確認、不明点は質問

    リフォーム詐欺の被害事例と特徴

    実際にどのような人が被害に遭っているのか、典型的な事例を紹介します。
    防衛策を講じるための参考にしてください。

    狙われやすい世帯の特徴

    認知症患者や独居高齢者を標的とした事例が数多く確認されています。
    埼玉県富士見市では認知症の姉妹が複数社から不要な工事を受け、3年間で「5,000万円」を超える被害に遭った事例が報告されています。

    悪質業者は外観から家族構成を推測し、判断力が低下していると思われる世帯を重点的に訪問するケースが多いです。
    国民生活センターの統計によれば、被害者の年齢層は60代以上が最も多いという結果が出ています。

    悪質業者の被害から高齢者を守るには家族や近隣住民の見守りが重要です。
    高齢者宅に不審な業者が出入りしていないか気にかけ、突然のリフォーム工事が始まったら声をかけてみましょう。

    リフォーム詐欺の実際の被害例

    東京都の40代夫婦が屋根リフォームで相場の3倍となる300万円を請求された事例や、埼玉県富士見市の認知症姉妹が2002年から2005年にかけて17社から不要工事を受け4,000万円を超える被害に遭った事例が報告されています。

    大阪府大東市では認知症女性が架空工事で1,500万円を詐取された事件も発生しています。
    被害内容を見ると、実際には工事が行われていなかったり、必要のない部分に高額な工事が行われていたりするケースが多いです。

    一度被害に遭った高齢者は「カモリスト」として複数の悪質業者に狙われる二次被害も深刻です。
    被害に気づいたら速やかに消費生活センターや警察に相談しましょう。
    クーリングオフ期間内であれば契約解除も可能です。

    詐欺被害が起きやすいリフォーム箇所

    最近の住宅リフォーム詐欺では、所有者が確認しにくい部分が狙われています。

    • 屋根や外壁など目視確認が困難な場所
    • 床下換気扇やシロアリ駆除など専門知識が必要な工事
    • 耐震工事を装った基礎工事(相場の10倍以上請求するケースも)

    工事内容に疑問を感じたら、住宅リフォーム推進協議会などの公的機関や業界団体に相談しましょう。
    施工状況を確認するため工事前・工事中・工事後の写真撮影を依頼したり、第三者の専門家に確認を依頼したりすることも有効な対策です。

    リフォーム詐欺から身を守る具体的な対策

    悪質業者から身を守るためには具体的な対策を知っておくことが大切です。
    実践的な防衛策を見ていきましょう。

    断る勇気と冷静な判断力を持つ

    「警察から注意喚起を受けている」と伝えると、多くの悪質業者は引き下がる傾向があります。
    「家族と相談が必要」「他の業者と比較したい」と言うことで、その場での契約を避けることができます。
    突然の訪問業者には「今は忙しい」「興味がない」とはっきり断ることが大切です。

    複数の業者から見積もりを取ることで、不当な契約を避けやすくなります。
    業者の営業トークに惑わされず、冷静な判断を心がけましょう。

    困ったときは消費者ホットライン(188)やお住まいの地域の消費生活センターに相談しましょう。
    専門家のアドバイスを受けることで適切に対応できるはずです。

    複数の業者から見積もりを取る

    適正価格の判断には最低3社以上の見積もり比較が有効です。
    見積書には「材料費」「工事費」「諸経費」の明記が義務付けられていますので、必ず確認しましょう。

    見積もりを取る際は同じ条件・範囲で依頼し、使用材料や工法まで詳しく説明してもらうことが大切です。
    見積書に不明点があれば遠慮なく質問し、納得できるまで説明を求めましょう。

    契約前の確認事項と相談窓口

    契約書には工事内容・金額・工期・支払い方法・名義が明記されているかをチェックしましょう。
    必ず正式な契約書を交わし、内容をよく確認してから押印してください。
    工事請負契約約款で、追加工事や支払い、クーリングオフなどの規定を確認しましょう。

    悪質業者による被害を防ぐには予防が最も重要です。
    疑問や不安があれば「住まいるダイヤル」や「消費生活センター」などの公的相談窓口を積極的に活用しましょう。

    失敗しない優良リフォーム業者の選び方

    信頼できるリフォーム業者を選ぶことが詐欺被害防止の最大の対策です。
    優良業者の見分け方を解説します。

    信頼できる業者の見極め方

    リフォーム業者を選ぶ際は、まずホームページや資料で過去の施工事例や実績を確認しましょう。
    特に自分が希望する工事と似た実績があるかどうかが重要です。
    業者によって得意分野が異なるため、希望するリフォーム内容に強いかどうかチェックすることが大切です。

    担当者の対応も重要な判断材料になります。
    要望に対して具体的な提案をしてくれるか、質問に丁寧に答えてくれるかなど、コミュニケーション能力もチェックしましょう。
    地元での施工実績が豊富な業者は地域の気候や建物の特性を理解しており、何かあったときにも素早く対応できる利点があります。

    契約を急かしたり、あいまいな説明をする業者は避けるべきです。
    納得できるまで説明を求め、口コミや知人からの紹介情報も参考にしながら、最終的には自分自身の目で確かめて判断することが大切です。

    見積もりと契約内容の確認

    見積書の項目が細やかで材料単価・数量・工数・諸経費が明示されているか確認しましょう。
    工事範囲の図面が添付されているか、追加費用発生時の取り決めを事前に確認することも重要です。

    優良な業者は見積書や契約書に曖昧な表現を使わず、具体的な数値や条件を明記します。
    「一式」という表記だけで内訳が不明確な見積もりには注意が必要です。

    契約内容に不明点があれば遠慮なく質問し、納得できる説明を求めましょう。
    追加工事や変更が生じた場合の対応方法についても事前に確認しておくことが後々のトラブル防止につながります。
    業者側から顧客の不安や疑問に積極的に応え、丁寧な説明を心がける姿勢が見られるかどうかも重要なチェックポイントです。

    アフターフォローと保証の重要性

    アフターサービス内容(無料点検期間・対応時間・連絡方法)の書面明示を必ず求めましょう。
    万が一のトラブル発生時に頼れる保証制度があるかどうかも重要なポイントです。

    リフォーム後のアフターケアまで考慮した総合的な判断が失敗しない業者選びには欠かせません。
    工事完了後のサポート体制が整っているかどうかを確認し、長期的な視点で業者を選ぶことが大切です。

    定期点検や緊急時の対応体制、保証内容と期間について具体的に確認しておきましょう。
    口頭での約束だけでなく、必ず書面で保証内容を残しておくことがトラブル防止につながります。

    優良業者は施工後も責任を持って対応してくれます。
    アフターフォローの充実度は業者の信頼性を測る重要な指標といえるでしょう。

    まとめ

    悪質なリフォーム詐欺から身を守るには手口を把握し、適切な対策を講じましょう。
    突然の訪問営業や無料点検には警戒し、恐怖心を煽る緊急性の主張や不当な価格設定には冷静な判断が必要です。
    高齢者世帯は標的になりやすいため家族の見守りが欠かせません。
    詐欺被害防止には複数業者からの見積もり比較と信頼できる業者選びが最も効果的です。

    建設業許可や業界団体加入状況の確認、明確な見積もり、充実したアフターフォローなど、優良業者の条件を確認しましょう。
    リフォーム工事は住まいの大切な投資です。
    慎重な業者選びで満足度の高いリフォームを実現しましょう。