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子育てエコホーム支援事業の2025年版「子育てグリーン住宅支援事業」! 申請手順は?補助で家計節約を目指そう

既存の住宅を省エネ住宅にリフォームしたいと考えている方に、ぜひ知ってほしいのが子育てグリーン住宅支援事業。
2024年度に「子育てエコホーム支援事業」という事業がありましたが、その後継事業が「子育てグリーン住宅支援事業」です。

今回はこの補助金制度について申請方法から活用ポイントまで詳しく解説します。
最大限に活用して、家計にやさしく環境にも配慮した住まいづくりを実現しましょう。


旧澤 はるか(創建リフォーム)

インテリアコーディネーター
カラーコーディネーター
キッチンスペシャリスト

前職ではリフォーム会社の営業職として家族状況の変化やライフステージに合わせた最適なリフォームプランを提案してきました。
株式会社創建に入社後、リフォームコーディネーター・カラーコーディネーターとして、色彩の配色を活かしたリフォームコーディネートを行っています。

    子育てグリーン住宅支援事業とは?子育てエコホーム支援事業との違いは?

    2024年度「子育てエコホーム支援事業」の後継事業にあたる「子育てグリーン住宅支援事業」は、どのような事業なのでしょうか。
    詳しく解説します。

    【2025年~】子育てエコホーム支援事業が子育てグリーン住宅支援事業に変更

    「子育てグリーン住宅支援事業」は、2024年度に実施された「子育てエコホーム支援事業」の後継として、2025年度に開始された住宅支援制度です。

    制度の主な変更点には、まず対象世帯の拡大があります。
    2024年度は子育て世帯と若者夫婦世帯に限定されていましたが、2025年度からは一定の省エネ性能を満たす住宅に関して、すべての世帯が対象です。

    省エネ性能の重視が強化され、特にZEHやGX志向型住宅への支援が充実します。
    さらに、リフォームにおける必須工事の数が1つから2つに増加し、補助金額の上限も引き上げられました。

    「子育てグリーン住宅支援事業」は、前身の「子育てエコホーム支援事業」の目的を継承しつつ、より広い世帯を対象とし、より高い省エネ性能を持つ住宅の普及を目指す制度です。
    最終的には、地球温暖化対策を推進し、より快適で持続可能な住環境を実現することが目的となっています。

    子育てグリーン住宅支援事業の対象となる人、補助額は?

    「子育てエコホーム支援事業」と違い、「子育てグリーン住宅支援事業」では、子育て世帯や若者夫婦世帯だけでなく、すべての世帯が対象となります。
    補助金額は、新築住宅の場合最大160万円、リフォームの場合最大60万円と高額です。
    魅力的な補助金といえるのではないでしょうか。

    子育てグリーン住宅支援事業の対象となるリフォーム工事は?

    リフォームの対象となる工事は、開口部の断熱改修、躯体部分の断熱改修、エコ住宅設備の設置、子育て対応改修、住宅の防災性を向上させるリフォーム、バリアフリーリフォーム、空気清浄、換気機能がついたエアコンの導入など多岐にわたります。
    詳しく解説しましょう。

    子育てグリーン住宅支援事業の必須工事、任意工事の区分

    「子育てグリーン住宅支援事業」におけるリフォーム工事は、補助金の対象となるために必ず行う必要がある必須工事と、必須工事と併せて行うことで住環境をさらに快適にする任意工事に区分されます。
    「子育てエコホーム支援事業」ではリフォームにおける必須工事の数が1つでしたが、「子育てグリーン住宅支援事業」では2つに増えました。

    必須工事には、窓やドアなどの断熱性能を向上させる開口部の断熱改修、壁、床、天井などの断熱性能を向上させる躯体の断熱改修、節水型トイレや高効率給湯器などの省エネ性能の高い設備を設置するエコ住宅設備の設置の3つのカテゴリーがあり、これらのうち2つ以上のカテゴリーの工事を行うことが条件です。

    一方、任意工事には、家事負担の軽減や防犯性向上などを目的とした子育て対応改修、住宅の防災性を向上させる防災性向上改修、高齢者や障害者が安全に暮らせるようにするバリアフリー改修、空気清浄・換気機能付きエアコンの設置、リフォーム瑕疵保険等への加入などがあります。
    これらの任意工事については必須工事と同時に行う場合に限り、補助金の対象です。

    【必須工事】

    • 開口部の断熱改修
    • 躯体の断熱改修
    • エコ住宅設備の設置

    【任意工事】

    • 子育て対応改修
    • 防災性向上改修
    • バリアフリー改修
    • 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
    • リフォーム瑕疵保険等への加入

    リフォームにおける補助金額の上限は、必須工事の実施状況によって異なり、3つのカテゴリーすべてを実施した場合は1戸あたり60万円、2つのカテゴリーを実施した場合は1戸あたり40万円となります。

    【必須工事】開口部の断熱改修について

    「子育てグリーン住宅支援事業」における必須工事としての開口部の断熱改修は、窓やドアなどの開口部を高性能な断熱性能を持つものに交換することで、住宅全体の断熱性能を高め、室内の温度を快適に保つことを目的としています。
    具体的には、窓ガラスの交換、内窓の設置、外窓の交換、ドアの交換が対象です。
    補助金額は、窓やドアの種類、サイズによって異なり、例えば窓ガラスの交換の場合、ガラスの大きさによって1箇所あたり4,000円~14,000円、内窓の設置では1箇所あたり11,000円~17,000円、外窓の交換では1箇所あたり22,000円~34,000円、ドアの交換では1箇所あたり43,000円~49,000円となっています。

    部位 サイズ 1箇所あたりの補助額
    ガラス交換 【大】1.4㎡ 以上 14,000円
    【中】0.8㎡ 以上、1.4㎡ 未満 10,000円
    【小】0.1㎡ 以上、0.8
    ㎡ 未満
    4,000円
    内窓設置 【大】2.8㎡ 以上 17,000円
    【中】1.6㎡ 以上、2.8 ㎡ 未満 13,500円
    【小】0.2㎡ 以上、1.6 ㎡ 未満 11,000円
    外窓交換

    【大】2.8㎡ 以上

    34,000円
    【中】1.6㎡ 以上、2.8 ㎡ 未満 27,000円
    【小】0.2㎡ 以上、1.6 ㎡ 未満 22,000円
    ドア交換

    【大】開戸:1.8 ㎡ 以上、引戸:3.0 ㎡ 以上 49,000円
    【小】開戸:1.0 ㎡ 以上/1.8㎡ 未満、引戸:1.0 ㎡ 以上/3.0㎡ 未満 43,000円

    【必須工事】躯体の断熱改修について

    「子育てグリーン住宅支援事業」における必須工事としての躯体の断熱改修は、住宅の断熱性能を向上させることで、室内の温度を一定に保ち、冷暖房費の削減や快適な住環境の実現を目的としています。
    具体的には、外壁、屋根・天井、床(基礎断熱)の断熱改修が対象です。

    これらの部位に一定の使用量以上の断熱材(ZEHレベル)を利用した断熱改修を行うことで、補助金の対象となります。

    補助金額は、施工する部位や断熱材の種類によって異なり、例えば外壁の断熱改修の場合、全体断熱で169,000円/戸、部分断熱で84,000円/戸、屋根・天井の断熱改修では60,000円/戸、部分断熱の場合は30,000円/戸となっています。

    部位 補助額 部分断熱の場合の補助額
    外壁 169,000円/戸 84,000円/戸
    屋根・天井 60,000円/戸 30,000円/戸
    105,000円/戸 52,000円/戸

    【必須工事】エコ住宅設備の設置について

    「子育てグリーン住宅支援事業」における必須工事としてのエコ住宅設備の設置は、省エネ性能の高い住宅設備を導入することで、住宅全体のエネルギー効率を高め、環境負荷を低減することが目的です。
    具体的には、節水型トイレ、高効率給湯器、太陽熱利用システム、節湯水栓、蓄電池、高断熱浴槽などが対象で、これらのエコ住宅設備を設置することで、光熱費の削減やCO2排出量の削減に貢献できます。
    補助金額は、設置する設備の種類によって異なり、例えば、節水型トイレの場合、掃除しやすい機能を有するもので23,000円/台、それ以外のものは21,000円/台。
    高効率給湯器は30,000円/戸、蓄電池は64,000円/戸
    などの補助金が支給されます。

    住宅設備 補助額
    太陽熱利用システム 30,000円/戸
    節水型トイレ 掃除しやすい機能有:23,000円/台
    上記以外:21,000円/台
    高断熱浴槽 32,000円/戸
    高効率給湯機 30,000円/戸
    節湯水栓 6,000円/台
    蓄電池 64,000円/戸

    【任意工事】子育て対応改修について

    「子育てグリーン住宅支援事業」における任意工事としての子育て対応改修は、子育て世帯がより快適に、安心して生活できる住環境を整備するための工事です。
    具体的には、家事負担の軽減、防犯性の向上、防音対策などが対象となります。
    補助金額は、工事内容に応じて個別に設定されており、合計補助額が5万円以上となる場合に補助対象です。
    具体的な補助金額は、例えばビルトイン食器洗機の設置で25,000円、掃除しやすいレンジフードの設置で13,000円、浴室乾燥機の設置で23,000円、宅配ボックスの設置で11,000円などとなっています。

    設備 補助額
    ビルトイン食器洗機 25,000円/戸
    掃除しやすいレンジフード 13,000/戸
    ビルトイン自動調理対応コンロ 15,000円/戸
    浴室乾燥機 23,000円/戸
    宅配ボックス 住戸専用の場合:11,000円/戸
    共用の場合:11,000円/ボックス

    【任意工事】防災性向上改修について

    「子育てグリーン住宅支援事業」における任意工事としての防災性向上改修は、災害時の住宅の安全性を高めるための工事です。
    具体的には、台風などの強風による飛来物の衝突を防ぐ合わせガラスや、防犯性を高める複層ガラスへの交換などが対象です。
    補助金額は、ガラスの種類やサイズによって異なり、例えばガラス交換の場合、ガラスの大きさによって1枚あたり7,000円~18,000円の補助金が支給されます。
    外窓交換の場合も同様に、ガラスの大きさによって16,000円~41,000円の補助金が支給されます。

    部位 面積 1箇所あたりの補助額
    外窓交換 【大】2.8㎡ 以上 37,000円
    【中】1.6㎡ 以上、2.8 ㎡ 未満 26,000円
    【小】0.2㎡ 以上、1.6 ㎡ 未満 22,000円
    ドア交換 【大】開戸:1.8 ㎡ 以上、引戸:3.0 ㎡ 以上 53,000円
    【小】開戸:1.0 ㎡ 以上/1.8㎡ 未満、引戸:1.0 ㎡ 以上/3.0㎡ 未満 38,000円

    【任意工事】バリアフリー改修について

    「子育てグリーン住宅支援事業」における任意工事としてのバリアフリー改修は、高齢者や障害を持つ方が安全で快適に生活できるよう、住宅のバリアフリー化を促進するためのものです。
    手すりの設置、段差の解消、廊下幅の拡張、衝撃緩和畳の設置などが対象となります。
    具体的な補助金額は、手すりの設置が1戸あたり6,000円、段差解消が1戸あたり7000円、廊下幅等の拡張が1戸あたり28,000円、衝撃緩和畳の設置が1戸あたり21,000円となっています。

    対象工事
    工事内容
    補助額

    6,000円/戸

    7,000円/戸

    28,000円/戸

    21,000円/戸

    手すりの設置 便所、浴室、脱衣室その他の居室及び玄関並びにこれらを結ぶ経路のうち、
    いずれか1 箇所以上に 1 本以上の手すりを設置する工事。
    段差解消 便所、浴室、脱衣室その他の居室及び玄関並びにこれらを結ぶ経路のうち、いずれか1 箇所以上の床の段差を解消する工事。 (勝手口その他屋外に面する開口の出入口及び上がりかまち並びに浴室の出入口にあっては、段差を小さくする工事を含む。)
    廊下幅等の拡張 介助用の車いすで容易に移動するために通路又は出入口のうち、いずれか1 箇所以上の幅を拡張する工事。
    衝撃緩和畳の設置 衝撃緩和畳を新設または入替により設置する工事。(4.5 帖以上設置する場合に限る)

    【任意工事】空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置について

    「子育てグリーン住宅支援事業」における任意工事としての空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置は、室内の空気環境を向上させ、快適な住まいを実現するためのものです。
    この工事は、一定の基準を満たす空気清浄機能または換気機能を有するエアコンを設置する場合に、補助金の対象となります。

    補助金額は、設置するエアコンの冷房能力によって異なり、2.2kW以下では2万円/台、2.2kW超~3.6kW未満では2.4万円/台、3.6kW以上では2.7万円/台が補助されます。

    エアコンの冷房能力 補助額
    3.6kW以上 27,000円/台
    2.2~3.6kW未満 24,000円/台
    2.2kW以下 20,000円/台

    【任意工事】リフォーム瑕疵保険等への加入について

    「子育てグリーン住宅支援事業」におけるリフォーム瑕疵保険等への加入は、任意工事の区分に該当し、リフォーム工事の品質確保と消費者保護がその目的です。
    具体的には、リフォーム工事後に万が一瑕疵(欠陥)が見つかった場合に、その補修費用を保険でカバーするものです。

    補助額は1契約当たり7,000円で、リフォーム瑕疵保険の保険証券または保険付保証明書か、大規模修繕工事瑕疵保険の保険証券または保険付保証明書の提出が必要になります。

    子育てグリーン住宅支援事業の申請方法

    2024年度「子育てエコホーム支援事業」の後継事業にあたる「子育てグリーン住宅支援事業」の申請は、事業者登録を行った事業者(リフォーム工事の場合は工事施工業者、新築の場合は建築業者または販売業者)が行います。
    住宅取得者やリフォーム工事の発注者が自ら申請手続きを行う必要はありません。

    申請の流れは、まず事業者登録を行った事業者と工事請負契約を結び、工事を開始します。
    工事が一定の段階まで進んだら、事業者が交付申請の予約を行い、その後、正式な交付申請を行います。

    審査を経て交付が決定すると、工事完了後に事業者が完了報告と実績報告を事務局に提出し、補助金が事業者に振り込まれるという流れです。

    申請後に住宅取得者や工事発注者が行うことは、主に以下の点です。

    事業者との連携 工事の進捗状況や必要書類の提出など、事業者からの指示に従い、円滑な工事の進行と申請手続きへの協力をします。
    必要書類の準備 本人確認書類や工事請負契約書のコピーなど、事業者から求められた書類を準備します。
    工事内容の確認 補助対象となる工事が適切に行われているか、工事内容を確認します。
    完了報告の確認 事業者から提出される完了報告の内容に間違いがないか確認します。

    注意点として、補助金の交付は事業者に直接行われるため、住宅取得者や工事発注者は、事業者から補助金相当額の還元を受ける形となります。
    また、申請期間や予算には限りがあるため、早めに事業者と相談し、準備を進めることが重要です。

    【まとめ】子育てグリーン住宅支援事業で家計も環境もサポートしよう!

    2024年度「子育てエコホーム支援事業」の後継事業にあたる子育てグリーン住宅支援事業は、家計と環境の両方に配慮した住まいづくりを応援する制度です。
    支援事業の活用で初期費用の負担を減らしながら、長期的には光熱費削減により家計にやさしい住まいとなります。

    自分に合った支援を選び、正確に申請することが大切です。
    補助金を活用する際は早めに準備を始め、要件を確認しましょう。