【在来浴室リフォーム】工法は5種類!特徴・費用を徹底比較&解説します

浴室リフォームを検討中の方は「在来工法」「ユニットバス」「ハーフユニット」など選択肢の多さに頭を悩ませることでしょう。
工法選びは費用だけでなく、快適性や将来の暮らしやすさにも大きく影響します。
本記事では予算や家族構成に適した浴室リフォーム工法の特徴から費用相場まで、失敗しない選び方をご紹介しましょう。
[mokuji]
在来浴室リフォームの種類と特徴
浴室リフォームには多様な工法があり、それぞれに独自の特徴やメリットがあります。
ライフスタイルや予算に合った最適な工法を見つけてください。
在来工法リフォームとは?
在来工法は現場で浴室の床や壁を一から作り上げ、その上から防水加工を施す昔ながらの方法です。
タイルや石材、木材など好みの素材で仕上げることが可能なため、完全オーダーメイドの浴室が実現できます。
住宅の形状に合わせて自由に設計できるため、変形した空間や古い和風住宅にも対応できる柔軟性が魅力です。
職人による手作業が中心となるため、工期は2〜3週間とやや長めになります。
職人の技術によって仕上がりの品質が左右されますが、高級感と温かみのある雰囲気が魅力で、他にはない唯一無二の浴室空間を創出できる点が大きな特長です。
ユニットバスリフォームのポイント
ユニットバスは工場で製造された規格化されたパーツを現場で組み立てる方式で、高い防水性と優れた保温性を備えています。
現代の浴室リフォームでは最も主流となっている工法です。
壁や床の継ぎ目が少なく掃除がしやすいほか、断熱性に優れているため冬場の寒暖差によるヒートショック防止にも効果的です。
工期は約1週間前後と比較的短いですが、既存の在来浴室からユニットバスへの変更には、床下補修工事や給排水管の移設が必要になることもあります。
ハーフユニットバスという選択肢
ハーフユニットバスは浴室の下半分がユニットバス、上半分が在来工法で構成される折衷的な工法です。
デザイン性と機能性を両立できる中間的な選択肢として注目されています。
天井の高さや形状に制約がなく、窓の位置や大きさも自由に変更できるため、開放感のある空間づくりが可能です。
水回りの重要な部分はユニットの防水性を活かしつつ、見える部分には好みのデザインを取り入れられる利点があります。
快適な浴室を低予算で実現する工法
限られた予算でも浴室の快適性を高めるリフォーム工法があります。
大規模な工事をせずに満足度の高い浴室に生まれ変わらせる方法を紹介しましょう。
パネル工法(ユニットバス風リフォーム)のメリット
パネル工法は既存の浴室をそのまま活かし、壁や天井に専用パネルを貼り付けてユニットバス風の見た目に仕上げる工法です。
浴室全体を解体せずに済むため費用を抑えられる点が最大の魅力です。
ユニットバスのような清潔感と掃除のしやすさを実現しつつ、費用は30〜80万円と比較的リーズナブルに抑えられます。
工期も2〜3日程度と短いため、長期間お風呂が使えない状態を避けたい家庭に向いています。
エコバスリフォーム(補修リフォーム)のポイント
エコバスリフォームは既存の浴室を最大限活かし、傷んでいる部分や劣化している箇所を部分的に修繕・塗装する方法です。
費用は30万円前後と浴室リフォーム工法の中で最も低コストで実現できます。
浴室全体を解体せず必要な部分だけを修繕するため、廃材が少なく環境にも優しい工法です。
工期は1〜2日程度と非常に短く、日常生活への影響を最小限に抑えられるのが大きな特長です。
各工法のコストパフォーマンス比較
浴室リフォーム工法は費用対効果の面でも大きな違いがあります。
予算と優先したい機能・デザイン性のバランスを考えて選ぶとよいでしょう。
工法 | 費用相場 | 工期 | 主なメリット | 向いている人 |
---|---|---|---|---|
在来工法 | 150〜250万円 | 2〜3週間 | 自由度が高く個性的な空間に | デザイン重視の方 |
ユニットバス | 65〜150万円 | 7〜10日 | 機能性と耐久性に優れる | 実用性重視の方 |
ハーフユニット | 50〜200万円 | 1週間前後 | デザインと機能のバランス | こだわりと実用性を求める方 |
パネル工法 | 30〜80万円 | 2〜3日 | 短期間で見た目を一新 | 低予算で清潔感を求める方 |
エコバス | 30万円前後 | 1〜2日 | 最小限の投資で改善 | とにかく予算重視の方 |
在来工法は最も費用が高いものの、自由度が高く個性的でこだわりの浴室が実現可能です。
一方、パネル工法やエコバス工法は低コストながら、見た目や機能性を一定程度向上できる現実的な選択肢といえるでしょう。
リフォーム工法別の費用と工期比較
各リフォーム工法の具体的な費用内訳と工期について詳しく解説していきましょう。
予算計画を立てる場合の参考にしてください。
在来工法からユニットバスへの変更費用
在来工法からユニットバスへのリフォーム費用は65〜150万円が相場です。
既存浴室の解体費用や床の補強工事費用が含まれます。
浴室のサイズや選ぶユニットバスのグレード、追加オプションによって価格は大きく変動します。
標準的な工期は約7〜10日程度となりますが、床下の腐食がひどい場合や配管の移設が複雑な場合はさらに日数がかかるかもしれません。
解体作業から始まり、床下補強、防水工事、ユニットバス設置、給排水管接続の順で工事が進みます。
築年数が古い住宅では想定外の追加工事が必要になることも多いため、予算に余裕を持たせておきましょう。
ユニットバスのグレードによって断熱性や保温性に差があるため、寒冷地では高グレード品を選ぶとランニングコストの節約につながります。
ハーフユニットバスの費用相場
ハーフユニットバスへのリフォーム費用相場は50〜200万円と幅広く、カスタマイズの程度によって大きく変動します。
本体の設置・工事費用が20~40万円程度、壁や天井のパネル設置が10~30万円程度、水栓設置が5~10万円程度が主な内訳です。
デザイン性を重視した素材選びやオプション追加によって、さらに費用が増えるかもしれません。
完全なユニットバスよりやや割高になる傾向がありますが、在来工法よりは安価で済みます。
浴室空間を最大限活かしたオリジナル性とメンテナンス性のバランスが取れた選択肢として、独自の魅力があります。
低コストリフォーム工法の費用内訳
パネル工法による浴室リフォームは30〜80万円が相場です。
既存の浴室を活かすため解体費用が抑えられ、工期も数日程度と短くて済みます。
パネル本体の費用と施工費のほか、水栓やバスタブの交換費用が主な内訳となります。
エコバスリフォームはさらに低コストで、30万円前後で実施可能です。
部分的な修繕や塗装だけで見違えるように改善できるのが魅力です。
タイル目地の補修、バスタブの再塗装、壁面コーティングなどの個別施工を組み合わせることで予算内で最大限の効果を得られます。
どちらの工法も浴室を使用できない期間が短いため、家族の生活への影響を最小限に抑えられる点が大きなメリットです。
ただし既存の浴室に深刻な防水問題や構造的な問題がある場合は、根本的な解決にならないこともあるため注意しましょう。
最適なリフォーム工法の選び方
家族構成や予算、将来計画などさまざまな要素を考慮して最適なリフォーム工法を選びましょう。
失敗しない工法選びのポイントを解説します。
家族構成や年齢層に合わせた工法を選ぶ
家族構成や年齢層によって最適な浴室仕様は異なります。
小さな子供や高齢者がいる家庭では安全性を重視し、保温性の高いユニットバスやハーフユニットバスがおすすめです。
特に、浴室の温度差によるヒートショックは高齢者にとって深刻なリスクとなるため、断熱性能の高い工法を選ぶことが重要です。
以下のポイントを参考にしてください。
- 家族が多く毎日頻繁に使用する場合は清掃性と耐久性を重視する
- 小さな子供がいる家庭は滑りにくい床材と角の少ないデザインを選ぶ
- 高齢者がいる場合は段差をなくし、手すりの設置スペースを確保する
- 共働き家庭では浴室乾燥機能付きを検討する
家族それぞれの生活スタイルや将来的な変化も考慮し、長く快適に使える浴室を目指すのが大切です。
一人暮らしや夫婦二人の場合は、癒やしの空間としてデザイン性を重視した選択も良いでしょう。
予算と工期から工法を選ぶ
限られた予算内で満足度を高めるには、優先順位を明確にして工法を選ぶのが重要です。
予算別のおすすめ工法をご紹介します。
50万円以下の予算ではエコバスリフォームやパネル工法が現実的な選択肢といえるでしょう。
既存の浴室を活かしながら部分的な改修で効果を出す方法が費用対効果に優れています。
機能面よりも見た目や清掃性の向上を優先したい場合におすすめです。
50〜100万円の予算であれば標準的なユニットバスへの入れ替えが可能です。
必要な機能に絞って導入することでコストパフォーマンスの良いリフォームが実現できます。
工期も1週間程度と比較的短く、生活への影響も最小限に抑えられます。
100万円以上の予算があれば、高グレードのユニットバスやハーフユニットバス、こだわりの在来工法も選択肢に入れてよいでしょう。
快適性と美観を両立した理想の浴室空間が実現できます。
将来を見据えたリフォーム計画
長期間住み続ける予定の場合は、メンテナンス性と耐久性に優れたユニットバスが将来的な維持費を抑えられます。
定期的な掃除と簡単なケアで長く美観を保てる素材選びがポイントです。
加齢に伴う体の変化を考慮し、バリアフリー設計や安全性を重視した選択も大切です。
将来の売却や賃貸を視野に入れている場合は、個性的なデザインよりも汎用性の高いスタンダードなユニットバスが資産価値を保ちやすいでしょう。
過剰な機能やデザインはかえって維持費増加や故障リスクを高めるかもしれません。
まとめ
在来浴室のリフォーム工法は、在来工法、ユニットバス、ハーフユニットバス、パネル工法、エコバスリフォームの5種類が主流です。
在来工法は自由度が高く個性的な空間を実現できますが、費用は150〜250万円と高額です。
ユニットバスは65〜150万円で機能性と耐久性に優れ、ハーフユニットバスは50〜200万円でデザインと機能のバランスが取れています。
低予算のパネル工法やエコバスリフォームは30〜80万円程度で短期間に浴室の印象を一新できます。
工法選びでは家族構成や年齢層、予算と工期、将来計画を総合的に考慮するのが大切です。
快適で安全な浴室づくりには、一時的な費用だけでなく長期的な視点での判断が重要となるでしょう。