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【エアコン】風が出ない…風力低下の原因と自力で可能な対処法を解説!

快適な室内環境を作り出すエアコンが突然「風が弱くなった」「風が出なくなった」と感じることはありませんか。
冷房や暖房の効きが悪くなると、真夏や真冬は特に苦痛です。

故障かと思ってあわてて修理業者に連絡する前に、自分でできる対処法を知っておくと安心です。
本記事では風力低下の原因から自力でできる対処法、プロに依頼すべき症状まで詳しく解説します。


旧澤 はるか(創建リフォーム)

インテリアコーディネーター
カラーコーディネーター
キッチンスペシャリスト

前職ではリフォーム会社の営業職として家族状況の変化やライフステージに合わせた最適なリフォームプランを提案してきました。
株式会社創建に入社後、リフォームコーディネーター・カラーコーディネーターとして、色彩の配色を活かしたリフォームコーディネートを行っています。

    エアコンの風力低下の主な原因

    長く使っているエアコンは少しずつ風量が減少するケースがあります。
    風力低下にはさまざまな原因が考えられますが、自分で解決できることも多いので、詳しく解説しましょう。

    フィルターや内部の汚れによる目詰まり

    風量が低下する最も多い原因はフィルターの目詰まりです。
    日常的に使用していると、フィルターにホコリや汚れが徐々に蓄積します。
    家庭内のホコリや花粉、ペットの毛などがフィルターに溜まり、空気の通り道が狭くなるため風量が減少するのです。

    エアコンの内部部品である熱交換器(アルミフィン)やシロッコファンにホコリやカビが付着すると、空気の流れが悪くなります。
    特にファンの羽の隙間に汚れが詰まると、風をかき出す力が弱まり、送風パワーが著しく低下します。

    ファンの故障や部品の劣化

    エアコン内部のファンに問題が生じている場合も風力は著しく低下するでしょう。
    ファンの羽根が破損すると風の流れを作り出すパワーが極端に弱まります。
    ファンを駆動するモーターの故障も風が弱くなる主要な原因です。

    センサー類の劣化や故障も風量低下に影響します。
    温度センサーが誤った情報を検知すると、エアコンが不適切な運転を行い、風量が減少するケースがあるためです。
    センサーの誤作動により「もう十分冷えている」と判断し、風量を抑えてしまうこともあるのです。

    設定や運転モードの影響

    エアコンの風が弱い原因は単なる設定ミスかもしれません。
    冷房や暖房は設定温度が室温に近くなると、それ以上部屋を冷やす(暖める)必要がないため風が弱まったり送風運転に切り替わったりします。

    暖房運転時には霜取り運転が自動的に働きます。
    室外機に霜(氷)がついた時、エアコンは暖房運転を一時中断して自動で霜取り運転に変更。
    霜取り運転中は送風が停止するため「風が出ない」と感じますが、故障ではなく正常な動作です。

    エコモードや静音運転を設定している場合も風量が抑えられます。
    省エネや騒音低減のため風力を弱めているだけなので、風量設定を変更すれば元の風量に戻るでしょう。
    リモコン設定を見直すだけで解決するケースも少なくありません。

    風力低下の自己診断方法

    エアコンの風力低下を感じたら、故障か一時的な問題かを判断するために自己診断を行いましょう。
    以下の手順で基本的なチェックが可能です。

    リモコン設定と運転モードの確認

    まずはリモコンの表示を確認しましょう。
    設定温度や運転モードが適切かどうかをチェックします。
    冷房なのに設定温度が高すぎたり、知らぬ間にリモコンの設定が変わっているかもしれません。

    エアコン本体の運転ランプも重要な情報源です。
    運転ランプが点滅している場合や、予熱・霜取りランプが点灯している場合は、一時的な状態変化を示しています。
    予熱運転や霜取り運転中は送風が停止しますが、数分から20分程度で自動的に通常運転に戻りますので、少し様子を見守りましょう。

    風量設定が「弱」や「自動」になっていないかも確認しましょう。
    風量を「強」に変更すると改善する場合があります。

    応急運転でエアコン本体をチェック

    リモコンに問題がある可能性を確認するため、応急運転を試してみましょう。
    室内機のカバーを持ち上げて左端(メーカーにより位置は異なる)の「応急運転ボタン」を押し、冷房運転で冷たい風が出るか確認します。

    応急運転ボタンでエアコンが正常に動作するか確認し、ボタンを再度押して風が出るか、さらにもう一度押してエアコンが停止するか確認します。
    応急運転が正常なら、エアコン本体ではなくリモコンや設定に問題がある可能性が高いといえるでしょう。

    フィルターと内部の汚れ状態

    室内機のカバーを開けて、フィルターの汚れ具合を確認しましょう。
    フィルターにホコリやゴミが溜まっていると、風が出なくなったり極端に弱くなったりします。
    明らかに汚れが目立つ場合はフィルター掃除が必要です。

    フィルターの奥にあるアルミフィンや送風フィン(ファン)の状態も確認します。
    部品に汚れが溜まると風量が低下するだけでなく、カビなどによる異臭の原因にもなります。
    ただし、内部の掃除は専門知識が必要ですので、無理は禁物です。

    室外機周辺の状態確認も忘れずに行いましょう。
    室外機が埃や枯葉で覆われたり、直射日光にさらされていると効率的に排熱できなくなり、エアコンの性能が低下するかもしれません。

    自分でできる風量回復の方法

    エアコンの風量低下の多くは簡単なメンテナンスで改善できます。
    以下に自分でできる対処法を紹介しましょう。

    フィルター掃除

    最初にエアコンの電源を切りコンセントを抜いた後、前面パネルを開け、フィルターを外します。
    前面カバーを持ち上げる前にホコリが舞わないよう、掃除機で軽くホコリを吸っておくとよいでしょう。

    取り外したフィルターは表面から掃除します。フィルターの表面(外側)に掃除機をかけて大きなホコリを吸い取ります。
    掃除機はフィルターの表側からかけるようにしましょう。
    裏側からかけると目詰まりを悪化させる恐れがあります。

    ホコリを取り除いたフィルターは水洗いします。
    ホコリがついていない側からシャワーをあてて水で洗いましょう。
    油汚れがひどい場合は中性洗剤を使って優しく洗いましょう。
    洗い終わったら十分に乾かしてから元に戻します。

    フィルター掃除の頻度 状況 推奨
    通常使用時 2週間に1回程度 ホコリ吸い取り
    汚れが目立つ場合 月に1回程度 水洗い
    使用頻度が高い季節 週に1回程度 ホコリ吸い取り
    長期間使用前 シーズン開始時 水洗い+乾燥

    室外機のお手入れ

    室外機の外側の汚れも定期的に落としましょう。
    ほうきなどで外側の汚れを払い、隙間に挟まった枯葉やクモの巣などを取り除きます。
    正面にある吹き出し口の網目状カバーの汚れは古い歯ブラシなどでかき出し、掃除機で吸い取りましょう。

    室外機周辺のスペース確保も重要です。
    室外機の周りは少なくとも30cm以上のスペースを確保し、風通しを良くして空気循環ができるようにすることが性能維持のポイントです。

    風量アップのための環境整備

    夏は遮熱性の高いカーテンで外からの熱を遮断し、冬は厚手のカーテンや窓用断熱シートで冷気を遮断します。
    これによりエアコンの負担を減らし効率を上げられます。

    定期的に換気し室内空気環境を改善しましょう。室内の空気が汚れていると、エアコンフィルターの目詰まりが早まります。
    1日に数回、短時間でも窓を開けて換気することで、室内の空気環境が改善され、エアコンの効率も上がるので、ぜひ試してください。

    プロに依頼すべき症状と定期メンテナンス

    自分でのメンテナンスには限界があります。
    専門業者への依頼が必要な状態とはどのようなものか、解説しましょう。

    自分で対処できない故障サイン

    自分で対処できない故障の症状について、以下のサインが見られる場合はプロに依頼すべきです。

    • エアコンから「カタカタ」「ブーン」などの異常な音がする
    • 本体から水漏れが発生している
    • 操作ランプが異常に点滅し続けている
    • 応急運転ボタンを押しても動作しない
    • 異臭がして取れない

    応急運転でも異常が見られる場合は内部故障の可能性があります。
    特に異常な音がする場合は、すぐにエアコンを停止させて修理業者に連絡しましょう。

    水漏れは緊急性の高い症状です。エアコン本体から水漏れしている場合、ドレンホースの詰まりを確認しても改善しないなら内部に問題がある可能性が高いでしょう。
    水漏れはショートや発火の危険もあるため、早急に専門業者への連絡が必要です。

    プロのクリーニング

    プロの分解洗浄は普段手の届かない部分まで清掃できます。
    プロのエアコンクリーニングでは、フィルターだけでなく内部の熱交換器やファン、ドレンパンなど普段手の届かない部分まで清掃します。
    これにより風量回復だけでなく冷暖房効率の向上も期待できるでしょう。

    専門技術と専用洗剤で安全かつ効果的に洗浄できます。
    専門業者はエアコン内部を傷つけずに洗浄する技術と専用の洗剤を持っています。
    自分で掃除する場合に比べて、カビやホコリを完全に除去でき、洗浄後もエアコン内部に薬剤が残るリスクが低いといえるでしょう。

    エアコンの寿命を延ばすケア

    定期的なフィルター掃除で効率維持と節電ができます。
    2週間に1回の頻度でフィルター掃除を行うことで、エアコンの風量改善に加えて節電効果も期待できます。
    特に使用頻度の高い夏場や冬場はこまめな掃除が重要です。

    特に、シーズン前後のメンテナンスが効果的です。
    夏が始まる前と終わった後、冬が始まる前と終わった後に、フィルター掃除と室外機の周りの掃除を行うことで、トラブル予防につながります。
    定期的なケアがエアコンの寿命を延ばす鍵なのです。

    まとめ

    エアコンの風力低下は、主にフィルターの目詰まりや内部の汚れ、ファンの故障や部品の劣化、設定や運転モードの影響によって起こります。
    風力低下を感じたら、まずリモコン設定の確認、応急運転でのチェック、フィルターの汚れ状態を順に確かめましょう。

    自分でできる対処法としては、定期的なフィルター掃除、室外機のお手入れ、そして風の流れを妨げない室内環境の整備が効果的です。
    異音や水漏れ、ランプの異常点滅などの症状が見られる場合は、自分で対処せずプロの修理業者に依頼しましょう。
    定期的なメンテナンスを心がけることで、エアコンの寿命を延ばし、快適な空調環境を維持できます。