お電話でご相談

LINE相談

エアコン室外機が動かない原因・対処法は?修理費用の相場も紹介します

エアコンが効かないと気づいたとき、室外機が動いていない場合が多いものです。
突然のエアコントラブルは真夏や真冬に発生すると特に困りますが、すぐに修理依頼せずとも自分で解決できる問題も少なくありません。

室外機が動かない原因は電気系統から機械的な故障まで多岐にわたり、適切な対処法を知っておくと安心です。

[mokuji]

エアコン室外機が動かない主な原因とは

室外機が停止しているとき、原因を特定することで迅速な対応が可能になります。
原因によって必要な対策が変わるため、症状を正確に把握しましょう。

電気系統に関連する原因

電源プラグの接触不良や漏電ブレーカーの作動で室外機が停止するケースがあります。
接触不良はコンセントの緩みや経年劣化で発生し、電力供給が断たれると室外機は完全に停止します。

漏電ブレーカーが落ちる事態は絶縁劣化や雨水侵入が主因です
特に雨天後や結露が多い環境では漏電リスクが高まります。
制御基板の故障により室外機への指令が伝達不能となるケースもあります。
制御基板は電子部品のため経年劣化や虫の侵入で故障しやすく、室内機からの信号が室外機に届かなくなります。

エアコンの設定による室外機の停止

送風モード選択時は熱交換が不要なため室外機が動作しません。
送風モードはファンのみを回し室内空気を循環させる機能で、室外機が動いていなくても故障ではありません。

サーモオフ機能作動時は設定温度到達で一時停止します。
部屋の温度が設定値に達すると省エネのため室外機が自動停止し、温度変化に応じて再起動する仕組みです。

省エネモードでは室外機の間欠運転が頻繁に行われます。
消費電力を抑えるため、室外機は断続的に運転と停止を繰り返します。
常時運転しないため故障と誤認しやすいですが、正常な動作状態といえるでしょう。

エアコンの設定による室外機の停止について、下記にまとめました。

  • 送風モード時は冷媒循環が不要で室外機は動かない
  • 設定温度到達後はサーモオフで自動停止する
  • 省エネ設定では間欠運転となり停止期間がある

機械的な故障や問題

ファンモーターの焼損で放熱不良が発生し室外機が停止します。
ファンモーターは室外機の熱を放出する重要部品で、軸受けの摩耗や埃の蓄積で焼き付きを起こすと、熱交換効率が低下して保護回路が作動する仕組みです。

冷媒ガス漏れによる熱交換機能の停止も主要な故障原因です
配管接続部や熱交換器のひび割れから冷媒が漏れ出すと、熱を運ぶ媒体がなくなるため冷暖房能力が失われます。
ガス漏れは徐々に進行するため、冷房・暖房効きが悪くなってから完全に停止するケースが多いでしょう。

コンプレッサーの故障で冷媒循環が不能になることもあります。
コンプレッサーはエアコンの心臓部といえる部品で、経年劣化や過負荷運転により寿命を迎えると室外機全体が機能しなくなります。
コンプレッサー故障時は高額修理となるため、機器の使用年数に応じて判断しましょう。

自分でできる室外機トラブルの対処法

専門業者に依頼する前に、自分でできる確認や対処法を試してみましょう。
簡単な対応で復旧するケースも多いものです。

基本的なチェックポイント

漏電ブレーカーの復旧とコンセント接続確認から始めます。
分電盤のブレーカーが落ちていたら上げ直し、コンセントの抜け・緩みがないか確認しましょう。

リモコンの冷房/暖房モード設定とエラーコード確認も重要です。
送風モードになっていないか、リモコン画面にエラーコードが表示されていないかチェックしてください。
エラーコードはメーカーによって異なりますが、取扱説明書やメーカーサイトで対応方法が確認できます。

応急運転スイッチでシステムエラーをリセットする方法もあります。
室内機に搭載された応急運転ボタンを押すと、一時的な制御不良が解消されるかもしれません。

エラー原因 確認方法 対処法
電源トラブル ブレーカー・コンセント確認 ブレーカー復旧・コンセント接続
設定ミス リモコン画面チェック 運転モード変更
制御エラー エラーコード確認 応急運転スイッチ操作

室外機周辺の環境を改善する

風通し確保のため周囲30cmの障害物を撤去します。
室外機は放熱のため十分な空間が必要で、周囲を物で囲むと熱がこもり保護停止する原因になります。

直射日光対策に日よけシートを設置することも効果的です。
夏場の直射日光は室外機内部温度を上昇させ、過熱保護で停止することがあります。
専用の日よけか風通しの良い簡易的な遮光物を設置しましょう。

積雪時はブラシで優しく除雪し室外機の負担を軽減しましょう。
雪が室外機を覆うと空気の流れが阻害され、除霜運転の頻度が増加して効率低下や故障の原因になります。
金属部分を傷つけないよう、柔らかいブラシで丁寧に雪を取り除きましょう。

エアコンを再起動する

コンセント抜き差し後3分待機することでシステムリセットが可能です。
電源を一度切り、圧力安定のため最低3分間待機してから再度電源を入れると、軽微な制御異常が解消するかもしれません。

設定温度を18℃(冷房)/30℃(暖房)に変更してみましょう。
極端な設定温度にすることで室外機に最大出力指令が出され、動作異常の有無を確認できます

メーカー指定の応急運転ボタンで強制起動する方法もあります。
室内機に搭載された強制冷房ボタンなどを使うと、リモコンからの指令系統をバイパスして動作確認が可能です。
機種によって操作方法が異なるため、取扱説明書を確認しましょう。

室外機故障時の修理費用相場

室外機が自力で復旧しない場合、修理が必要になります。
部品交換を伴う修理の費用相場を把握し、修理か買替かの判断材料にしましょう。

主要部品の交換費用

室外機基板は25,000~55,000円が交換費用の相場です。
基板は室外機の制御中枢であり、経年劣化や雷サージで損傷すると交換が必要になります。
機種やメーカーによって価格差がありますので、目安として考えましょう。

ファンモーターは25,000~33,000円程度で交換できます
ファンモーターは室外機の熱を放出する重要部品で、軸受け音や回転不良が発生したら交換時期です。
部品代と工賃を合わせた総額が一般的な相場となります。

コンプレッサーは80,000~130,000円と高額な修理になるでしょう。
エアコンの心臓部であるコンプレッサーは、交換に高い技術と時間を要するため費用が高額です。
製造から10年以上経過した機種では、修理よりも買替が経済的な場合が多いかもしれません。

冷媒関連の修理費用

ガス漏れ修理は20,000~50,000円が相場です。
漏れ箇所の特定と修理、冷媒の再充填にかかる費用が含まれます。
漏れの程度や場所により費用に差が出ますが、配管接続部の軽微な漏れなら比較的安価に修理可能です。

冷媒回路修理は40,000~100,000円と幅広い価格帯です。
熱交換器や配管の破損は修理難度が高く、部位によって費用が大きく変動します。
室外機内部の熱交換器破損は高額修理となるケースが多いようです。

冷媒処分費は20,000円前後が別途必要になる場合かもしれません。
フロン排出抑制法により、冷媒は適切に回収・処理する必要があり、その費用が別途発生するケースが多いでしょう。
見積り時に処分費を含むか確認しておくと安心です。

修理か買い替えか判断するポイント

製造から10年経過機種は買替推奨となります。
10年以上使用したエアコンは部品供給が終了している可能性が高く、修理しても再故障のリスクが高まります。

修理費が新品価格の50%超なら買い替えがおすすめです。
修理費が高額になる場合、同程度の性能の新品に買い替えた方が長期的にお得になることが多く、特にコンプレッサー故障時は買替を検討する良い機会です。

室外機のメンテナンス方法

定期的なメンテナンスで室外機トラブルを未然に防ぎましょう。
日常的なケアから専門業者に依頼すべき点検まで、適切な管理で長寿命化を図ります。

日常的なケア方法

週1回の掃除で熱効率を維持します。
室外機の表面に付着した土や落ち葉は、乾いた布や掃除機で定期的に取り除きましょう。
放熱効率が保たれるため、省エネ効果も期待できる点がメリットです。

室外機下部の排水溝の詰まりを定期確認すると水漏れを防止できます。
除湿や暖房運転時に発生する結露水の排水路が詰まると、内部に水が溜まり電気系統に悪影響を及ぼします。
落ち葉や泥で詰まりやすいため、定期的に清掃しましょう。

シーズン前の点検ポイント

冷房前の4月に試運転を行い、ファンの回転状態を確認しておくと、真夏のトラブルを未然に防げます。
異音や振動がないか注意深くチェックしましょう。

設置ボルトの緩み・腐食を点検することも重要です。
室外機は振動で設置ボルトが緩みやすく、沿岸部では塩害で腐食することもあります。
定期的に増し締めや防錆処理を行うと安心です。

試運転で異音・振動の有無を確認すると早期発見につながります。
普段と違う音や振動は故障の前兆であることが多いため、シーズン前の試運転で念入りにチェックしましょう。

プロに依頼すべきメンテナンス

2年に一度は専門業者による内部清掃を依頼し、機器の性能維持と寿命延長を図りましょう。
プロの清掃は熱交換器内部まで洗浄するため、自分でのケアでは取り除けない汚れも除去できます。

アルミフィンのメンテナンスは専門工具が必要です。
室外機の放熱部分であるアルミフィンは非常に繊細で、変形すると放熱効率が低下します。
専用のフィンコームで適切に修正する技術が必要です。

まとめ

エアコン室外機が動かない原因は電気系統トラブル、設定ミス、機械的故障など多岐にわたります。
故障と思われる症状でも、電源確認や設定変更といった簡単な対処で復旧するケースが少なくありません。

修理が必要な場合は部品によって費用が大きく異なり、高額修理時は買替も視野に入れた判断が重要です。
日常的な清掃や定期メンテナンスを欠かさず行うことで、トラブルを未然に防ぎエアコンの寿命を延ばせます。
快適な冷暖房環境を維持するため、適切なケアを心がけましょう。