【初心者でも安心】エアコンクリーニングを自分で行う方法と注意点

快適な室内環境を維持するためにエアコン掃除は欠かせません。
実は、自分で定期的にメンテナンスすることでエアコンの寿命を延ばし、効率良く使用することが可能です。
本記事では、初心者でも簡単にできるエアコンクリーニングの方法から専門業者に依頼すべきタイミングまで、幅広く情報をご紹介します。
ぜひ最後までお読みください。
目次
エアコン掃除の必要性とは
エアコンは私たちの生活に欠かせない家電ですが、定期的な掃除を怠るとさまざまな問題が生じることがあります。
掃除の必要性について詳しく見ていきましょう。
エアコン掃除をしないとどうなる?
放置したエアコン内部にはほこりやカビが蓄積し、冷暖房効率が著しく低下します。
特に梅雨時期や湿度が高い環境では、エアコン内部の湿気がカビの繁殖を促進し、部屋中に胞子を拡散させてしまうのです。
エアコンから出る風にカビや雑菌が混じると、呼吸器系の不調やアレルギー症状を引き起こす可能性があります。
特に小さな子どもやお年寄り、アレルギー体質の方は健康リスクが高まります。
フィルターや内部のホコリ詰まりは機械に負担をかけ、エアコン本体の故障原因となることも珍しくありません。
修理費用や買い替えコストを考えると、定期的に清掃するほうがはるかに経済的です。
エアコン掃除のメリット
定期的なエアコン掃除により、室内の空気質が改善され、健康的な住環境を保てます。
特に就寝時間が長いベッドルームでは、清潔なエアコンから出る空気が質の高い睡眠につながります。
掃除によりエアコンの動作効率が向上すると、設定温度に早く到達するようになり、結果的に電気代の節約にもつながるでしょう。
月々の電気代を10〜15%程度削減できるケースもあり、年間で考えると大きな節約効果が期待できます。
何より、適切なメンテナンスにより、エアコン自体の使用寿命が延びます。
一般的なエアコンの寿命は10年程度と言われていますが、適切な掃除を継続することで寿命が1〜3年延びるケースも少なくありません。
自分でできるエアコンクリーニングの方法
エアコン掃除で最も基本的かつ重要なのがフィルター掃除です。
定期的なフィルター掃除から始めましょう。
フィルターの掃除方法
フィルター掃除はエアコンメンテナンスの基本中の基本です。
まずエアコンの電源を切り、フロントパネルを開いてフィルターを取り外しましょう。
多くの機種では左右から軽く引っ張るだけで簡単に外れるようになっています。
取り外したフィルターは掃除機でホコリを吸い取ります。
掃除機を使う際は弱めの吸引力に設定し、フィルターを傷つけないよう注意しましょう。
ホコリが多い場合は、フィルターを浴室などに持ち込み、シャワーやぬるま湯でやさしく洗い流すのが効果的です。
洗浄後は陰干しで完全に乾かしてから元に戻します。
濡れたままフィルターを取り付けるとカビの発生原因になるため、完全乾燥が必須です。
汚れがひどい場合は中性洗剤を薄めた水に浸してから洗浄すると効果的です。
室内機の掃除方法
室内機の表面掃除は、乾いた柔らかい布で拭くことから始めましょう。
フロントパネルを開けたら、内部の吹き出し口やファンについたホコリを綿棒や小型ブラシでやさしく除去します。
市販のエアコン用洗浄スプレーを使用する場合は、説明書に従って適切に使用します。
洗浄スプレーを使う際は必ず換気し、ゴム手袋やマスクを着用して肌や呼吸器への刺激を防ぎましょう。
スプレー後はしばらく放置し、その後エアコンを冷房運転して内部を乾燥させます。
エアコン内部の細かい場所は、柔らかい歯ブラシや綿棒を使うと効果的です。
アルミフィンと呼ばれる薄い金属部分は繊細なので、強くこすらないよう注意してください。
ドレンホースの掃除方法
ドレンホースは室内機から出る結露水を排出する重要な部品です。
詰まりがあると水漏れの原因になるため、定期的な確認を行いましょう。
ドレンホースの出口を確認し、水がスムーズに流れるか確認します。
詰まりがある場合は、専用のドレンクリーナーやパイプ用ブラシで詰まりを取り除きます。
ドレンホースは意外と汚れが溜まりやすく、カビや雑菌の温床になりやすい箇所です。
掃除後は、少量の水をドレンパンに流して、ホースから正常に排水されるか確認します。
水が流れない場合は詰まりが残っている可能性があるため、再度掃除を行うか、専門業者への相談を検討しましょう。
自分で掃除できる部分とできない部分
エアコンの掃除には自分でできる範囲と、専門知識が必要な部分があります。
適切に判断して効率的な掃除を心がけましょう。
自分でできる掃除
一般家庭でも十分に対応可能な掃除箇所として、フィルター掃除が挙げられます。
フィルター掃除は定期的に行うべき最も基本的なメンテナンスです。
フロントパネルやエアコン外装の拭き掃除も簡単にできます。
微細なホコリは静電気防止スプレーを吹きかけた布で拭くと効果的に除去できます。
ドレンホースの出口確認や簡単な詰まり掃除も自分でできる範囲内です。
ドレンホースからの水漏れは放置すると天井や壁を傷める原因になるため、定期的な確認を心がけましょう。
エアコンクリーニングについて、自分でできる掃除方法には以下のポイントがあります。
- 定期的なフィルター掃除で風量低下を防止できる
- 専用スプレーでカビの発生を抑制可能
- 外装の拭き掃除で見た目の清潔感を保持できる
- 定期的なドレンホース確認で水漏れトラブルを予防できる
業者に依頼した方が良い掃除
エアコン内部の熱交換器(アルミフィン)は繊細で複雑な構造をしています。
自分で掃除しようとすると部品を傷つけたり変形させたりするリスクがあるため、専門業者に任せるのが賢明です。
高圧洗浄が必要なファンや内部機構の徹底洗浄も専門業者の領域です。
プロの業者は分解洗浄や特殊洗剤を使った洗浄技術を持っており、素人では難しい箇所もきれいにできます。
室外機の内部清掃も専門知識が必要です。
室外機は直接外気に触れるため、土や砂、落ち葉などが内部に入り込みやすく、定期的な専門清掃が効果的です。
エアコンクリーニングの手順
エアコンクリーニングの手順をまとめました。
適切に清掃を行うために、流れを押さえておきましょう。
ステップ | 作業内容 | ポイント |
---|---|---|
(1). 電源を切る | エアコンの電源を完全に切り、プラグを抜く | 安全のため、必ず電源を切ること |
(2). フィルターの取り外し | フィルターをエアコンから取り外す | フィルターが汚れていないかチェックし、掃除機で吸う |
(3). フィルターの洗浄 | 水洗いする場合はぬるま湯で洗う、乾燥させる | 完全に乾かしてから取り付け |
(4). 吹き出し口の掃除 | 吹き出し口を布で拭き、ほこりを取る | エアコンクリーナーを使うと効果的 |
(5). ドレンホースの掃除 | ドレンホースに異常がないかチェックし、詰まりを取り除く | 詰まりがひどい場合は掃除用具で掃除する |
(6). 試運転 | エアコンを試運転して正常に動作するか確認 | 水漏れなどがないかもチェック |
エアコンクリーニングの頻度は? 一般家庭の場合
適切な頻度でエアコン掃除をすることで効率的に清潔さを保てます。
各部位ごとの理想的な掃除頻度をご紹介します。
フィルターの掃除は月に1回
エアコンフィルターの理想的な掃除頻度は、通常使用の場合で月に1回程度です。
夏場や冬場などエアコンを頻繁に使用する季節は2週間に1回の掃除が望ましいです。
フィルターの目詰まりは風量低下や電気代上昇の主な原因となります。
フィルターが目詰まりしたエアコンは正常なものと比較して消費電力が最大25%増加すると言われています。
電気代の観点からも、定期的なフィルター掃除は重要です。
ペットを飼っている家庭では毛やフケがフィルターに付着しやすく、2週間に1回程度の掃除が理想的です。
花粉シーズン中も同様に掃除頻度を上げる必要があります。
室内機の掃除は年に1回程度
エアコン室内機の内部掃除は、使用頻度にもよりますが年に1回程度行うのが一般的です。
特に梅雨明けや冬の暖房シーズン前など、長期間使用する前に掃除を行いましょう。
掃除のベストタイミングは、冷房であれば5〜6月頃、暖房であれば10〜11月頃が理想的です。
シーズン前の掃除で効率良く稼働させ、電気代の節約と快適な室内環境を両立できます。
喫煙者がいる家庭やキッチン近くに設置されているエアコンは、タバコのヤニや油煙の影響で汚れやすいため、半年に1回程度の掃除が望ましいでしょう。
放置すると内部の汚れが固着し、除去が難しくなります。
カビや汚れがひどい場合
エアコンから異臭がする、風量が極端に弱い、冷暖房の効きが悪いなどの症状がある場合は、内部のカビや汚れがひどい状態と考えられます。
一般的な家庭用洗浄スプレーでは対処できないほど汚れがひどい場合は、専門業者によるクリーニングを検討すべきです。
業者による分解洗浄は1〜2時間かかりますが、内部の汚れを根本から除去できます。
黒カビや青カビなど目に見えるカビの場合は専門的な殺菌処理が必要です。
自己流の掃除で逆に胞子を拡散させてしまう危険もあるため、専門家の判断を仰ぐことをおすすめします。
エアコンクリーニングを業者に依頼するタイミング
自分での掃除に限界を感じたら、専門業者への依頼を検討する時期かもしれません。
どんな状況で業者に依頼すべきか解説します。
カビや臭いがひどい時
エアコンから不快な臭いがする場合、内部にカビが繁殖している可能性が高いです。
特に湿度が高い梅雨時期や長期間使用していないエアコンを久しぶりに稼働させた際に感じる異臭は要注意です。
エアコン内部は複雑な構造で、目に見えないファンやアルミフィンにもカビが付着していることがあります。
健康被害を防ぐためにも、カビや臭いが気になる場合は早めに専門業者に相談しましょう。
エアコンが効かない、冷房・暖房の効率が悪くなった時
エアコンの効きが悪くなったと感じる場合、内部の汚れが蓄積している可能性があります。
設定温度と室温の差が大きいのに部屋が冷えない・暖まらない場合は要注意です。
風量が弱くなった、設定温度に達するまでの時間が長くなったといった症状も内部の目詰まりを示唆します。
エアコン稼働時に電気代が著しく上昇した場合も、内部クリーニングを考慮すべきタイミングです。
専門業者による内部洗浄で熱交換効率が回復し、電気代の削減につながります。
自分で掃除しても効果がない時
フィルター掃除を定期的に行っているにもかかわらず、冷暖房効率が改善しない場合は内部の汚れが蓄積している証拠です。
内部の熱交換器やファンの汚れは専門的な技術がないと除去が難しいです。
エアコン内部は複雑な構造になっており、素人が分解掃除を試みると故障の原因になることがあります。
見よう見まねでの分解は保証対象外の故障につながる可能性もあるため避けるべきです。
一般的に購入から3〜5年以上経過したエアコンは、一度専門業者による内部クリーニングを検討する時期です。
エアコン寿命を延ばし快適に使い続けるための投資と考えましょう。
【まとめ】適切な掃除でエアコンを長持ちさせよう
エアコンの定期的な掃除は、快適な室内環境を維持し、機器の寿命を延ばすために欠かせません。
フィルター掃除や外装の拭き掃除は自分でも簡単にできるメンテナンスです。
月1回のフィルター掃除を習慣づけることで、エアコンの効率低下を防ぎ、電気代節約にもつながります。
内部の熱交換器や複雑な構造部分は専門知識が必要です。
カビや臭い、効き目の低下といった症状がある場合は、無理せず専門業者に依頼することも大切です。
プロによる分解洗浄は費用がかかりますが、エアコンの寿命延長や健康維持のための必要経費と考えましょう。