【症状別】エアコン修理の費用相場は?どこに頼む?失敗しない業者選びも解説します

昨今の猛暑ではエアコンなしの生活は考えられません。
しかも突然動かなくなったり冷えが悪くなったりすると途方に暮れるでしょう。
修理にいくらかかるのか、誰に頼めばいいのか、買い替えた方がいいのか、判断に迷うことがたくさんあります。
今回は、症状別の修理費用相場や業者選びのポイントについて詳しく解説していきましょう。
目次
エアコン修理の費用相場はいくら?
何が壊れたかによって修理費用は大きく変わります。
症状から故障箇所を推測し、おおよその費用を把握しておきましょう。
電源関連の故障と費用
電源が入らない症状では、主に3つの原因が考えられます。
制御基板の故障なら交換費用が約2万~3.5万円、温度ヒューズの破損時は交換費用約9千~2万円程度です。
室内ファンモーターが寿命を迎えていれば、交換に約1.2万~3.2万円かかります。
運転中に電源が勝手に切れる場合は要注意です。
冷媒回路に不具合が生じている可能性が高く、修理には約3.2万~8.5万円程度必要になるでしょう。
室外機側の故障パターンでは、センサー交換で約1.3万~2.5万円、基板交換なら約2.4万~3.6万円かかります。
最も高額になるのはコンプレッサー交換で、約5.8万~10.5万円もの費用がかかるため、買い替えも視野に入れるべき金額です。
故障箇所 | 修理内容 | 費用相場 |
---|---|---|
制御基板 | 交換 | 約2万~3.5万円 |
温度ヒューズ | 交換 | 約9千~2万円 |
室内ファンモーター | 交換 | 約1.2万~3.2万円 |
冷媒回路 | 修理 | 約3.2万~8.5万円 |
センサー(室外機) | 交換 | 約1.3万~2.5万円 |
基板(室外機) | 交換 | 約2.4万~3.6万円 |
コンプレッサー | 交換 | 約5.8万~10.5万円 |
冷暖房機能の故障と費用
冷えない・暖まらないといった症状が出たら、冷媒ガス漏れを疑いましょう。
修理費用は約2.7万~5万円です。
室温センサーの不具合なら交換に約1.4万~2.2万円、コンプレッサーに問題がある場合は約5.8万~10.5万円かかります。
風が弱くなった場合、室内ファンモーターの交換で約1.2万~3.2万円必要です。
冷凍サイクル全体に問題があれば、部品代と工賃合わせて約8万~10万円になることも珍しくありません。
設定温度と実際の体感温度が合わない時は、フィルター清掃や簡易点検で5千~2.8万円程度で解決する可能性があります。
センサー類の部品交換が必要になると1万~3万円が目安です。
なお、フィルター清掃は自分でやれば費用を抑えられます。
水漏れや異音トラブルの修理費用
水漏れは放置すると天井や壁を傷めかねません。
ドレンホース交換で約8千~1.6万円、ドレンパン交換だと約1.5万~3万円かかります。
冷媒回路に問題があると約4万~10万円程度必要になるでしょう。
異音がするケースでは、ドレンホースの詰まり調整に約8千円かかります。
室外機内部から異音がする場合はより深刻で、点検・修理に約2万~11万円もの費用差があります。
原因特定にも時間がかかるため、技術力のある業者選びが重要です。
悪臭が気になる場合は内部クリーニングで対応でき、約8千~1万円です。
電子基板の故障が原因なら交換費用は約2.5万~5.2万円かかります。
エアコン内部には以下のポイントで菌やカビが繁殖しやすいです。
- ドレンパン周辺の湿気がたまりやすい場所
- フィルター奥の熱交換器
- 風の通り道であるファン部分
- 長期間使用していない場合の内部全般
どこにエアコン修理を依頼すればいい?
修理業者には大きく分けて3種類あります。
それぞれの特徴を理解し、状況に合った選び方をしましょう。
メーカーに直接依頼するメリット
メーカー修理の最大の強みは純正部品使用による高い信頼性です。
出張点検費は約1万円前後かかりますが、部品の耐久性や動作保証面で安心感があります。
メーカー技術者は同じ製品を数多く修理してきた経験があるため、故障原因の特定精度が非常に高いです。
診断から修理完了までのスピードも速く、専門知識を余すところなく活用できます。
修理後の保証期間が最低1年間ついており、万が一同じ症状が再発した場合は無料で対応してくれます。
保証期間内の故障ならメーカー修理が第一選択肢になるでしょう。
修理専門業者に依頼するポイント
修理専門業者は複数メーカーに対応できる点が強みです。
現場での実作業時間は通常2~3時間程度で、当日中に修理が完了することがほとんどです。
専門業者はメーカーより部品調達コストを抑えられるため、修理費用が数割安くなるケースがあります。
特に保証期間が過ぎた古い機種では、コスト面でメリットが大きいでしょう。
北海道など寒冷地では結露対策、湿気の多い地域ではカビ対策など、地域特有の気候条件を考慮した修理提案ができる業者もあります。
地域密着型の専門業者なら、地元の気候に合わせたアドバイスが期待できるでしょう。
家電量販店の修理サービスの特徴
家電量販店で購入時に延長保証に加入していれば、点検・出張費が無料になり、部品代のみで修理できるかもしれません。
修理と同時に買い替え検討も可能で、省エネ性能比較などのシミュレーションサービスも利用できます。
修理費用と新品購入費用を天秤にかけて判断したい場合に便利です。
全国チェーン店舗での引継ぎ修理が可能なため、引っ越し先でも同じ保証内容で対応してもらえます。
長期間使用する予定がある場合や転勤の多い方には特に役立つでしょう。
失敗しない修理業者の選び方
良い業者選びが修理の成功を左右します。
費用だけでなく、技術力や対応力をしっかり見極めましょう。
実績と評判をチェック
修理実績10年以上の業者は経験値が高く、同じ症状の再発リスクが低いケースが多いです。
長年続いている業者は技術の蓄積があり、トラブル対応力も期待できるでしょう。
冷媒回路修理に対応可能な技術者資格保有の有無も重要なチェックポイントです。
資格があれば、専門的な修理も安心して任せられます。
料金と見積もりの比較
見積りを取る際は、部品費・工賃・出張費を明確に分けて記載してもらいましょう。
曖昧な一括表示ではなく、内訳が明確なほど信頼できる証拠です。
そして、最低でも3社以上から相見積もりを取ると、適正価格の把握につながります。
各社の料金体系や対応の違いを比較することで、バランスの取れた判断ができるようになります。
追加料金が発生する可能性がある場合は、事前説明を必ず求めましょう。
見積り後に「実は○○の部品も必要でした」と言われて、想定外の費用が発生するリスクを避けられます。
アフターサービスと保証の確認
業界標準として90日間の無料保証が付くことが多いですが、保証内容や期間は業者によって異なります。
長期保証があると安心感が高まるでしょう。
24時間365日対応など、緊急時の対応可能時間帯が明示されているかも重要です。
真夏や真冬のエアコントラブルは生活に直結するため、迅速な対応力は業者選びの大切なポイントになります。
年1回無料でアフター点検サービスを提供する業者もあり、故障の早期発見や予防メンテナンスにつながります。
長期的な視点で業者を選ぶなら、こうしたサービスの有無も確認してみましょう。
修理か買い替えか判断するポイント
故障したエアコンを修理するか買い替えるか、判断に迷うケースは多いものです。
以下のポイントを参考に検討してみましょう。
使用年数はどのぐらいか
製造後7年未満のエアコンなら修理が推奨されます。
部品供給が確保されており、修理後も長く使えるためです。
一方、9年以上経過した機種は部品供給終了が近づいているため、買い替えを検討すべきでしょう。
2009年以前に製造された機種は省エネ基準を満たしていないものが多く、買い替えによる電気代削減効果が期待できます。
古い機種ほど電力消費が大きく、修理費用と電気代削減効果を比較する必要があります。
修理費用と新品価格の比較
修理費が新品の半額を超える場合は、買い替えを検討した方が経済的です。
長期的な視点で見ると、高額修理後も再故障のリスクがあるため慎重に判断しなければなりません。
室外機交換が必要なケースでは約11万円かかるのに対し、新品購入なら約18万円が相場です。
差額7万円程度で新しい保証や最新機能が手に入るため、買い替えの方がお得なケースが多いでしょう。
新機種導入で年間電気代が数千~1万円台削減できる場合があります。
10年前のモデルと最新モデルでは省エネ性能に大きな差があり、ランニングコスト削減効果も考慮するとよいでしょう。
故障内容を確認する
フィルター詰まりによる不調なら修理費5,000円程度で済むため、修理が適しています。
簡単なメンテナンスで解決する問題は、買い替えるほどではありません。
冷媒ガス漏れが原因で50,000円以上の修理費用がかかる場合は買い替えも視野に入れるべきです。
特に古い機種での冷媒回路トラブルは再発リスクが高いため、一時的な修理で終わらない可能性があることも考慮しましょう。
複数部材が同時に故障しているケースでは修理費用が膨らみやすく、買い替えがおすすめです。
基板とコンプレッサーなど複数箇所に問題がある場合、修理費用の合計が新品価格に近づきます。
まとめ
エアコン修理では症状に応じた適切な対応が必要です。
修理業者の選択肢としては、メーカー修理は技術力と保証面で安心感があり、専門業者はコスト効率が良く、家電量販店は保証の活用がメリットとなります。
良い業者を選ぶ際は、10年以上の実績がある業者、料金の明細化をしている業者、アフターサービスが充実している業者を選ぶと失敗が少ないでしょう。
修理か買い替えかの判断では、使用年数が7年未満なら修理、9年を超えているなら買い替えを検討するのが一般的です。
修理費用が新品購入の半額を超える場合は、経済性を考慮して判断するのがおすすめです。